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迷える喘息の子羊達

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~




喘息で呼吸器科に通院していらっしゃる 近都ローラ(こんとろーら)さんは
気道を拡げる長時間作用型β2刺激薬(LABA)と、炎症を抑えるステロイドの合剤
シムビコートという吸入薬を使っていらっしゃいましたが、発作がほとんど起き
無くなったので、半年前、ステロイド単独のキュバールという薬に切り替わりました

「シムビコートの様によく効くお薬に出会ったのは、喘息になって以来初めてよ」  えへ4
喘息の吸入薬には、体質改善の為に毎日定期的に吸入するコントローラー
それでも発作が起きた時に緊急に吸入する発作治療薬のリリーバーが有りますが
シムビコートはその両方の用途に使えるので一種類で済み、それも便利でしたね

「キュバールに変えてからは、発作治療薬のメプチンエアーも出して貰ってるわ」  かおまる  
メプチンの様な短時間作用型β2刺激薬(SABA)はすぐに気道が拡がるので
発作治療に使われますが、シムビコートに含まれるLABAは即効性もありますので
シムビコートは、体質改善薬でありながら発作治療薬としても使える唯一の吸入薬です

「キュバールにしてからも、ピークフロー値400前後を維持してて、発作頻度も  スマイル  
増えてないから、やっぱり喘息には、毎日のステロイド吸入治療が一番ね~」

喘息は、気道が炎症を起こし段々狭くなっていく事で進行しますので、治療の基本は
抗炎症薬の吸入ステロイドで、LABAは症状によって追加する補佐的なお薬です

「内科医がお薬手帳を見て『今はもっと良い合剤の新薬があるのに』って言ったけど  かおまる  
症状が安定したら、治療をステップダウンしてステロイド単独にするのが正しい治療方針
なんですってね、専門医じゃないといつまでも合剤を使い続ける事になっちゃうかもね~」

今回は、同じ吸入ステロイドでも、加圧噴霧式定量吸入剤(MDI)のキュバールから
ドライパウダー式吸入剤(DPI)のフルタイドディスカスに変わっていますね

「キュバールはノンフロンで地球環境に優しいと聞いて使っていたけど、結局キュバール  冷汗1  
に使われてる代替フロンも、オゾン層を破壊すると知って愕然としたのよ」

MDIはお薬をガスで押し出してくれるので、吸気速度の少ない吸う力が弱い人でも
吸入出来ますが、DPIは自力で粉状のお薬を吸い込まなくてはなりません

「先生は私に、お蕎麦をすすれるかどうか確認してたわよ」  えへ3  
高齢者や小児等で、お蕎麦をすする力すら無い人にはDPI吸入は難しいとされています

「でもその分、自分のタイミングで吸えるのがいいわ、キュバールだとボンベを押して  かおまる  
噴射する瞬間に吸い込まなくちゃならなかったから、タイミングを合わせるのが大変で」

代替フロンも2020年迄に全廃するらしいので、MDIはいずれ使えなくなりますしね

「東京オリンピックの年ね~その頃は私も吸う力が弱くなっているだろうから心配ね」  かおまる 
それ迄には、吸気速度の弱い人向けの新しい製剤が開発されるんじゃないですかね
嗄声等の副作用はMDIの方が少ないので、吸入後のうがいは今迄以上に徹底して下さい

「キュバールは粒子が小さいから、口や喉にくっつかないで、肺の隅々まで行き渡るって  汗5   
聞いたけど、今度のフルタイドは粒子が大きくて、肺への到達率が低いらしいわね」

末梢気道到達率では、50%のキュバールの方が、15~17%のフルタイドに勝りますが
抗炎症作用はフルタイドの方がキュバールよりも強いので、治療効果に遜色ありません

「今では喘息と言えば吸入ステロイドだけど、私が喘息を発症した70年代頃の吸入薬は   うへー  
呼吸はすぐ楽になるけど、心臓がバクバクしたり痛くなったりして、危険と隣り合わせでね」

1976年に発売されたSABAのベロテックエロゾルは、即効性ですぐに気道が拡がる為
爆発的に売れたようですが、依存性になり易く、過剰使用による不整脈が問題になりました

「ベロテックの吸入し過ぎで死んじゃった人もいるって聞いた時には、ゾ~ッとしたわ」  冷汗2
喘息死の原因は、呼吸困難ではなく、SABAの過剰使用による心臓死と言われましたが
その後、サルタノールやメプチン等、心臓の神経のβ1には影響せず気管支のβ2に
選択的に作用する
安全性の高いSABA発作治療吸入薬が相次いで発売されました

「心臓に優しいメプチンエアーが発売された時は、すぐに切り替えたわ」  かおまる   
さらに治療の柱が吸入ステロイドになって、喘息死や重症化が激減したと言われています

「ステロイドは吸入してもすぐ楽にならないし、最初は疑心暗鬼で使っていたものよ」  汗1
即効性なのを良い事に、SABA吸入薬だけでやり過ごしていると、肝心の根本的治療が
おろそかになり、知らない間に気道が過敏性を増し狭くなり、そうこうしているうちに
SABAも段々効かなくなって、50年前の様に悲惨な喘息死につながる危険があります
LABAでもSABAでも、ステロイドと併用すれば心臓への悪影響は無いそうですし

「でも、ステロイドと気管支拡張剤の合剤で、おっかない薬があるって聞いた事あるわ」  冷汗4
それはストメリンDというステロイドとSABAと抗コリン薬の合剤の事だと思います
ストメリンDのSABAはイソプロテレノールといい、ベロテックのフェノテロール
よりも心臓に毒で、1900年代半ば、喘息死大流行の原因となった悪名高い代物です

「ベロテックよりもっと恐い気管支拡張剤があったとはね~」  驚き1  
さらにストメリンDに含まれるステロイドはデキサメタゾンと言って、血液中に吸収
されますので
、長期連用するとステロイド内服薬と同じ副作用が出る恐れがあります

「私も喘息がひどかった頃、メプチン吸入してもまだ呼吸が苦しい時の為に、頓服で  かおまる 
プレドニン出して貰っていたけど、副作用が恐くて、使うのは必要最低限にしていたわ
でも、ステロイドでも吸入薬なら、全身への副作用が無いと聞いたはずだけど・・・」

フルタイドやキュバール等の最近の吸入ステロイドは、たとえ血液中に入っても
肝臓で分解され易いので安全ですが、1967年発売のストメリンDは使われている
SABAやステロイドが強力で、良く効く反面、副作用も強いのです

「シムビコートはステロイドと気管支拡張剤の合剤だからよく効くと思っていたけど かおまる  
同じ組合せなのに古い物だと、副作用が強くてあまり良いお薬と言えない訳ね」

しかし、効き目が良過ぎて、一度使うと中々辞められない離脱の難しいお薬でもあります

「喘息患者は発作が起きると少しでも早く呼吸を楽にしたいし、又そう出来るお薬こそ  かおまる  
良いお薬だと思いがちよね・・・でも所詮、薬の事は素人だから、専門医の指導に素直に
従う方が、結局は発作を減らす一番の近道だと、長年喘息と付き合って来て実感するわ」

発作治療薬のメプチンエアーもMDIですので、今回は、地球環境に悪影響の無い
DPIのメプチンクリックヘラーに変わっています

「昔は、イザ発作という時の為にメプチンエアーを肌身離さず持ち歩いていたけど  スマイル2  
最近発作はほとんど起きないの、でも一応お守り代わりに出して貰ったの」







(参考)宮川医院HP
『激論! ベロテック問題』他



メプチンエアーだけで喘息治療続けている患者さんがありまして
呼吸器専門医を受診するように強くお勧めすると、行って下さる場合もあり
行って頂けない方も有ります(禁煙と言われるのが嫌なのか?)
諦めずに説得続けて行こうとは思いますが・・・


セレベントを喘息に使う時は必ず、吸入ステロイドと併用する必要があるんですね
その他のLABAオンブレスやオーキシスはCOPDにしか適応ないんですね

ベロテックも一回吸入量が昔の半分量になって安全にはなっているようです
ストメリンDでクッシング症候群になった人もあったそうです

宮川医師が『最近、喘息吸入薬は何でもかんでも合剤という風潮が強くなっていて
吸入ステロイド単独で済む場合でも合剤を使っている』と嘆いておられました
宮川医師がステップダウンして、吸入ステロイド低用量で症状もない患者さんに
非専門医で「古い薬を使ってるね、もっといいのがあるよ」と合剤を出されたと
これじゃガイドラインも何もあったものじゃないと、憤慨しておられました

吸入ステロイドは、MDIキュバールとオルベスコとフルタイドエアー
DPIフルタイドロタディスクとディスカス、パルミコートとアズマネックス

オルベスコは末梢気道到達率52%で、肺で活性化される局所活性化型なので
口腔カンジダ、嗄声の副作用は少ないそうですが、それらはMDIの特徴でもあります

アズマネックスはツイストヘラーというスグレ物の吸入器で、吸入手技が簡便で
DPI中最小の粒子径を誇り、DPIなのに末梢気道到達率は40%と高く
さらには、他のDPIと比較して口腔カンジダ、嗄声などの局所副作用は少なく
吸気速度が低下している患者さんでも吸入可能だそうです
勿論ノンフロン





連休、娘達とショッピングに行き、イタリアンで夕御飯を食べました
ほろほろ鳥といものを初めて頂きました
他にも初めてのお野菜もあり、楽しい夕餉でした

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プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

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