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頻尿用心・カチカチ

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~




糖尿病でおかかりの 微家 塗飛 (びいえぬひ)さんは今回、喘息治療薬が
今迄のテオドールというのみ薬からシムビコートタービュヘイラーという吸入薬に変わりました

「喘息治療は、以前から吸入薬に変えるように勧められてたんだけど、のみ薬の方が   かおまる   
楽だし慣れてるから断ってたんだが、テオドールには利尿作用もあると聞いたのでね」

そう言えば、夜中にしょっちゅうトイレに起きるので、寝た気がしないと訴えて
前回、医師が渋々という形で、ウリトスという頻尿治療薬を処方されてましたよね

「先生には、専門医に行くよう諭されたけど、その意味がやっとわかったよ」  スマイル2    
ウリトスでは効果が無かったとか、又は症状が悪化して尿閉になったとかですか?

「夜中トイレに起きる回数は全く変わらなかった、喉が渇くばかりで」  汗  
ウリトスは、膀胱を収縮させる自律神経のアセチルコリンを抑えて、頻尿を改善するお薬で
排尿と共に唾液分泌も止めますので、副作用として喉が渇くことがあります

「先生は先月心配して『頻尿の原因にも色々あって、糖尿病の人は、残尿が溜まり過ぎた  かおまる  
結果として、頻尿や溢流性尿失禁を起こしたりする事もあるんだよ』と言ってたんだ」

糖尿病歴が長いと、膀胱が収縮力を失って無緊張性膀胱になる事が有り、それだと
尿が完全に出切らずに膀胱内に大量に残り、その残尿が溢れ出て頻尿になります
ですから、ウリトスのような排尿を抑える薬をのむと逆効果になる恐れがあるのです

「その点は、泌尿器科に行って、膀胱エコーをして貰い、残尿はないと言われたよ」  汗1  
ではやっぱり、ちゃんと泌尿器科にも行かれたんですね? 安心しました!

「前立腺肥大と言われて、寝る前にフリバスという薬をのむ事になった」  かおまる  
男性の場合、前立腺肥大が原因で夜間頻尿となる場合は結構あります
フリバスは、前立腺のα1D受容体を遮断して尿道を拡張する前立腺肥大症治療薬で
α1D受容体は膀胱にもあるので、夜間頻尿などの膀胱刺激障害にも良く効きます

「血圧を下げる作用もあるらしく、寝る前にのむと、夜中の血圧も下がるそうだ」  スマイル
心臓は体の隅々に血液を送るポンプの役目をしていますので、昼間起きている時は
重力に逆らって、身長の高さまで血液を上げなくてはなりませんが、夜の仰臥時
そんなに高く上げる必要がないので、就寝時は昼間より血圧が低くて当然なのです

「夜間高血圧だと、脳や心臓や腎臓がユックリ休めないので、良くないって言うよな」  かおまる  
逆に、夜中は昼間より血圧が下がる事が夜間頻尿の原因となっている部分もあります
加齢と共に、カテコラミンという自律神経の伝達物質が増えて、血圧も上がりますが
日中の高血圧時には、腎血管が圧迫を受けて尿産生も減り、就寝して血圧が下がると
昼間抑えられていた尿産生が、リバウンドで復活して夜間多尿となるのです

「高血圧だと、膀胱や腎臓が夜行性になるんだな、はぁ~歳はとりたくないもんだ  かおまる  
若い頃は朝まで一回もトイレに起きる事なく、グッスリと寝られたものだが」

通常は、夜間睡眠中に尿を濃縮して尿量を減らす抗利尿ホルモンが分泌されますので
夜中は尿意を催さないのですが、ホルモンの体内時計も年齢と共に狂いが生じてきます

「泌尿器科で、夜間頻尿に効く、寝る前にのむホルモン剤があると言われた」  かおまる 
就寝前に抗利尿ホルモン剤を補充する夜間頻尿治療もあり、点鼻薬のデスモプレシン
スプレー
や、舌下で溶かして水無しでのむミニリンメルトOD錠が使われます

「残念ながら、ワシにはそのホルモン剤が使えないと分かったので  泣き1  
代わりに、体内時計を正常化するロゼレムという睡眠薬を出して貰える事になった」

睡眠リズムを調節する脳の松果体ホルモンのメラトニンも、年と共に減りますので
高齢者は眠りが浅く、軽い尿意で目覚めてしまうようになります
ロゼレムメラトニン受容体を刺激して自然な眠りに誘うマイルドな睡眠薬です
抗利尿ホルモン剤は水中毒という副作用がある為、高齢者には余りお勧め出来ません

「特にワシみたいに心不全傾向の人は、水中毒を起こし易いからダメなんだそうだ」  冷汗2
微家さんは心不全と診断された事ありましたっけ? 

「だから言っただろ、専門医の有り難みがよ~く身にしみたって」  えへ5  
まさか、泌尿器科で心不全が見つかったんですか? 夜間頻尿は心不全の前駆症状
なので、泌尿器科医が見つける場合があると聞いたことはありますが・・・
確かに、お薬手帳拝見すると、フリバスとロゼレム以外に、利尿薬のラシックスが出てますね

「泌尿器科で『排尿日誌』をつけさせられてな、そしたら夜間尿量が1L近くあって  かおまる  
これじゃウリトスなんか効く訳ない、と休止になり、寝る前のホルモン剤を使おうと
したんだが、年齢的に心不全が心配だから、その前にBNPを測ってくれたんだ」

BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)採血で心不全の診断が出来る画期的な検査です
心臓は自分に負担がかかって辛くなると、全身を巡る血流量を減らそうとして
自ら利尿ホルモンのBNPを分泌しますので、それを測れば心不全の重症度が分かります

「BNPが100チョイあったので軽い心不全と言われて、ラシックスが出た」  かおまる  
ラシックスは利尿作用で心臓の負担を減らしますので、BNPも低下して行きます

「だが、頻尿に悩まされてるワシが、利尿剤をのむなんて、矛盾してないか?」  汗5  
ラシックスは午後3時服用となっていますので、その頃のめば寝る前までに尿が
あらかた出てしまい
、むしろ夜間頻尿の解決法も兼ねられて、一石二鳥なのです

「それなら良いが、ワシの尿で、ほこ×たて対決をしてるのかなと、気になってな」  かおまる
勿論、ラシックス服用後の数時間は頻繁にトイレに行って多尿になりますが
多尿と頻尿は別物で、頻尿でも尿の総量が少なければ必ずしも多尿とは限らず
又、多尿であっても、一回の排尿量が多ければ、頻尿になるとは限らないのです

「利尿作用ではなく、膀胱キャパシティが小さくなる事が問題なんだな  かおまる  
そう言えば、ラシックスのみ始めた頃は、夕方何回もトイレに行ったのに、3週間も
のみ続けてると段々効かなくなって来たが、体が薬に慣れてしまったんだろうか?」

ラシックスは、余分な水分を排出しますので、余り出なくなったのは、そこまで水分が
体内に溜まっていないという事
だと思いますよ  塩分摂取量にもよりますが

「そう言われてみれば、ラシックスが効かなくなるのに歩調を合わせるように  えへ4  
体が楽になって来て『ああ、ワシは今迄息苦しかったんだなぁ』と分かったよ」

やっぱり、それまで知らないうちに心不全が進んでいたんですね~




(注1) 前立腺肥大治療薬のうち  
     α1A受容体を特異的に阻害するユリーフ
     排尿障害を改善させるが夜間頻尿にはあまり効かず
     α1A受容体以外にα1D受容体もわずかに阻害するハルナール
     排尿障害にも夜間頻尿にも効果あり
     α1D受容体を特異的に阻害するフリバスは夜間頻尿に優位に効く、そうです

(注2) 軽い夜間頻尿だと、睡眠薬投与で、慨日リズムを整えるだけでも治るそうです

(注3) 心臓から分泌される利尿ホルモンにはBNPとANPとあり
     BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)最初、脳で発見されたためこの名前
     がつきましたが、実は心筋で最も多く産生されます
     ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)は心不全治療薬(ハンプ)として使われています

(注4) 水中毒は、ナトリウム分の少ない薄い水が体にたまった状態で、
     心不全の患者は尿量を減らすホルモンの働きが強くなり、発症しやすいそうです

(注5) 『排尿日誌』とは、24時間の間の排尿時間、1回排尿量、水分摂取時間、
      水分摂取量、などを排尿記録として数日間記録した日誌





 ノンちゃんに青いトンネルを買ってあげました
 私が買ったオモチャの中で、初めてとても喜んでくれました

 ノン1  ノン2
 ノン3  ノン4
 ノン5  ノン7 


 頂き物のデメルのお菓子は流石の美味しさ  箱も猫柄で可愛いです!
 
 デメルのお菓子




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プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

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