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ショック療法

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~




米田 社団(べいたしゃだん)さんは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)で通院中です

「痩せようと思って朝食を抜くと、かえって太り易くなるそうじゃな」  かおまる
食事の回数を減らすと、体は飢餓状態に備える為効率よく栄養を吸収するようになり
太り易くなる
と言われていますが、米田さんはむしろ痩せ過ぎじゃないですか

「孫娘が痩せ願望でな、遅刻するからって朝ご飯を食べないで出かけて行くんじゃ  汗
ワシは、COPDを良くする為にも、体に良いアミノ酸を摂って太った方が良いらしい」

先日ご質問のあったBCAAですが、バリン、ロイシン、イソロイシンという3種類の
分岐鎖アミノ酸
で、体内で合成できないので必須アミノ酸とも呼ばれ、スポーツ時の
エネルギー補給や筋肉強化や疲労回復に効果があるサプリメントとして発売されています

「今度循環器の先生にものんで良いか聞いてみよう、ワシは心臓の薬ものんでおるのでな」  かおまる
メインテートというβ1遮断薬という系統の、心不全のお薬ものんでらっしゃいましたね

「太る事が余程治療上有益なようで、食欲増進ホルモンを打つ治療もあるそうじゃ」  かおまる
それは胃壁から分泌されるグレリンというホルモンで、成長ホルモンを分泌させたり
食欲を増進させたりする作用
が有りますが、COPD患者さんでは増えているそうです

「はてさて、増えているホルモンをさらに補充するとは、逆効果のようにも感じるが?」
  かおまる
COPD患者さんでは、グレリンの働きが落ちているので、体が頑張って沢山のグレリンを
出して補おうとする
のですが、それでも追いつかずに痩せているのです  このように
何かが不足した時、他の部分が代わって補うのは代償作用と呼ばれる体の防衛反応です

「ははん、つまり、朝食を抜くとかえって太るというのも一種の代償作用なんじゃな?」  スマイル
その通りです、グレリンは体重増加以外にも、成長ホルモンを分泌させるので筋力増強効果
もあり、心臓の機能が良くなったり、呼吸筋も強化され、運動機能も改善されるようです

「COPDだと、動くと息苦しいのですぐに横になりたくなり、廃用症候群になり易いそうじゃ  冷汗2
ワシは心不全もあるので、体調が悪いと、心臓か肺かどちらが原因か分からなくなってしまう」

運動能力が低下すると呼吸機能もさらに悪くなるという、悪循環に陥ってしまいますからね

「だから先生は、辛くても寝ていないで、筋力トレーニングだと思って歩けと言うんじゃよ」  汗5
でも米田さんは、吸入薬のスピリーバが良く効いて、呼吸器の調子は良かったじゃないですか

「そうじゃ、今日もスパイロメトリー検査をやってきたんじゃが、結果はまずまずじゃったよ」  かおまる 
痰切りのムコダインや、労作時のアシストユース用のメプチンエアーもいつも通り出ていますね

「アシストユースというのは、これから動かなくちゃならん時に前もって吸入しとく事じゃね?」  かおまる
そうですね、呼吸困難時に使うのはレスキューユースと呼ばれ、喘息の方はそういう時に使います
COPDの場合は、呼吸困難に陥りそうな動作の前に吸入しておくことで、呼吸困難を回避する
という使い方をしても良い事になっています、勿論レスキューで使って頂いても構いません

「確かに、ウォーキングや入浴の前にメプチンを吸入しておくと、息苦しくならないんじゃが  かおまる
同じ気管支を広げる薬でも、スピリーバにはメプチンエアーのような効果はないようじゃの」

スピリーバは抗コリン薬と呼ばれ、メプチンエアーはβ2刺激薬と呼ばれる気管支拡張薬ですが
即効性のメプチンに対し、スピリーバは一日中穏やかに効きますので発作止めにはなりません
但し、喘息と違いCOPDの気道収縮は、アセチルコリンという神経伝達物質によって起きます
ので、体質改善薬としてCOPDに一番良く効くのは、抗コリン薬のスピリーバなのです

「長時間ゆっくりと効くβ2刺激薬の体質改善吸入薬も、発売されたと聞くが・・・」  かおまる 
長時間作用型β2刺激薬のオンブレスやオーキシス等の、新しいCOPD治療薬も出ましたが
β2刺激薬は、若干はβ1刺激作用も有るので、心臓を刺激して不整脈や動悸を招く恐れがあり
心不全でβ1遮断薬のメインテートをのんでいらっしゃる米田さんには向かないお薬です

「そうか、体調も良いので、今の薬に特に不満はないのじゃが、逆に、循環器の方で  かおまる 
のんでおるメインテートが、呼吸器に悪影響しておる恐れは無いのじゃろうか?」

心不全もCOPDも年齢と共になり易くなるので、米田さんのように両方治療している方は
案外多いのですが、過去の症例を解析した研究で、心不全でβ1遮断薬をのんでいた人の方が
呼吸機能も安定していて、COPDの状態も良く、寿命も伸びたという結果が出ています

「じゃが、呼吸器の先生は確か以前、メインテートはCOPDの為には良くない薬だが  かおまる
心不全だからやむを得ずのんでおいた方がいい薬だと、言っておったような記憶があるぞ」

β1遮断薬は若干β2遮断作用もあって呼吸を抑制するので、COPDの人はのまない方が
良いと長い間考えられてきましたが、ここ最近、β1遮断薬は心臓が悪くない人がのんでも
呼吸機能が改善する
と判ったので、むしろCOPDには良い薬だと言われている位なのです

「良くないと思われていたのに、逆に良かったなんて、そんな大逆転現象があるのじゃろうか?」  驚き1
どうやら、β1遮断薬がβ2受容体を遮断すると、β2刺激が少ないのを心配した体が
β2受容体の数を増やして
(これをアップレギュレーションと言いますが)少ない信号を
増幅させて感受性を良くしようとする
らしく、その結果呼吸機能が回復するようなんです

「つまりこれまた、朝食を抜くとかえって太るという現象に似た代償作用なのじゃね?」  スマイル2
そうですね、オランダとスコットランドで奇しくも同じようなデータが発表されていますので
β1遮断薬をのんでる方がCOPDに良い効果をもたらすというのは、本当らしいですよ

「メインテートをのんでる割に調子が良いと思っておったが、メインテートをのんでるからこそ  えへ5 
調子が良かったのかもしれんということじゃな~」






(参考)COPDの診断と治療のためのガイドライン 
日経メディカルオンライン『β遮断薬がCOPD患者の死亡と憎悪のリスクを低減か』等

(注)

グレリン摂食障害や、高齢者の手術後の筋力回復などにも
適用が検討されているようですが、グレリンの血中濃度が低いと
Ⅱ型糖尿病の危険因子でもあるそうで
食欲増進ホルモンなのに矛盾しているようにも思えますが
体のホメオスタシスって本当に神秘的ですね~

代償作用といえば、心不全で増加するANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)
心不全患者では代償的に分泌され高値になっているので
ANP補充は心不全の治療法となっているそうです
心不全の指標はBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)です



β遮断剤の薬理作用は、まだしっかりと解明されていないのが実情
単純に考えれば、心拍出量の減少により血圧が低下すると思えますが
この作用は、急性期のみで、慢性的服用では見られない為
降圧作用の主なメカニズムとは言えないそうです

腎のレニン分泌を抑制するという報告もありますが
低レニンの患者でもβ遮断剤は有効であるのと
レニン分泌抑制が弱いピンドロールも降圧作用を十分に有していることから
これのみで説明することも出来ません

その他にも様々な機序が考えられていますが、決定的なメカニズムはいまだに不明だそうです

又、β遮断剤は長い間心不全に良くない薬とされてきたのに
今では心不全や拡張型心筋症に第一選択薬となっているのも不思議な薬ですね

一方、β遮断剤を突然やめると、交感神経系の刺激に過剰に反応
急激な血圧上昇に転じると言われていますが、これは長期にわたるβ遮断作用により
β受容体がアップレギュレーションしている為
と言われており
β受容体って、状況に応じて増えたり減ったりし易いものなのかな?  
という印象を受けました





お盆のオーマイゴットな話

いつもはちゃんと捨てていく生ゴミをうっかりそのままにして出かけたところ
4日後帰宅すると、ウジ君が何匹か台所を闊歩していた

「ギャーーーーーーーーーーーーッ」と悲鳴を上げ、あたり一面を大掃除
その後も、キャベツの細かい切れ端もウジに見えたりして怯える日々

マゴットというのは英語の『オーマイゴット』から来ているのだろうかと
娘に聞いたところ、違うと言う返事

数日後、少し冷静に考えられるようになり、帰宅がもう少し遅ければ
むしろ、ハエになっていたはず
ハエも勿論嫌いではあるが、ウジの方が断然怖い

そう考えてみると、蝶々は好きだが、青虫は苦手な自分に気づく
トンボは良いけど、ヤゴは好きじゃない
カブトムシは好きだけど、その幼虫は触りたくない
等々

そーいえば、昔『あ~なたの~過去など~知り~たくな~いの~』という歌があったな~と
思い出した(←古い~)


 


  娘の趣味で飾られた クッキー & 角砂糖 達

  クッキー1  クッキー2
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プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

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エコライフ

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