食べてすぐ寝るとウシにはならねど、早く年取る

(前回の続きです)
物輪スレさん(架空の人物)の娘さんには納得がいかない事があるそうです
「母は五十代の頃から血糖や血圧が高くて、お薬のんでるんですけど・・・」
糖尿病でメルビンと言うお薬と、高血圧でエースコールというお薬が出ていますね

「糖尿病や高血圧の人はアルツハイマーになり易いって、本当なのかな?」
  冷汗2
大勢の人を追跡調査した研究によると、糖尿病や高血圧があると、そういう症状のない人
に比べそれぞれで二倍以上アルツハイマーになる危険性が増すと言われています

「でも母は、いつも内科の先生から、優等生患者だとお誉めの言葉を頂いてる位なのね」  汗5  
大体、HbA1cが6.0%、血圧も130以下に落ち着いてらっしゃいますね

「この数値なら正常な人と変わりないから『病気ではあっても病人ではない状態』
と太鼓判押されているのに、何故アルツハイマーになっちゃったのかな?」
  ブー1
勿論、糖尿病や高血圧の人が全員アルツハイマーになる訳ではありませんし、逆に
そういう症状がなくても発症する方もいらっしゃいますが、高血圧や高血糖により
脳血管が傷ついてしまうので、より一層不利な条件であることは間違いありません

「高血圧や糖尿を放っとくと脳梗塞や心筋梗塞になり易いのだろうな、とは思うわ」  かおまる 
但し、糖尿病の人がアルツハイマーになり易い理由は他にも色々とあるのです

「以前に、糖尿病の人は老化が十年早いと聞いたけど、それと関係してる話?」  かおまる 
そうなんです、年齢と共に体内には、蛋白質に糖がくっついて離れなくなってしまう
終末糖化産物(AGE)が蓄積して行き、それが老化の原因と言われているのです

「HbA1cも、酸素を運ぶヘモグロビンにブドウ糖がくっついた物でしたっけ?」  かおまる   
その通りで、糖尿病の指標となるHbA1cもAGEの一種を測っている数値ですが
ヘモグロビンはたとえ糖化されても、新たなものが新生されるからまだいいのです  
が、蛋白質の中には一生ものもあり、それが糖化されたらもう元には戻れないのです

「確かに一生ものの蛋白質に糖がくっついちゃったら、体がおかしくなるでしょうね~」  かおまる  
体内の細胞にはAGEによって正常な機能が損なわれるものがあり、例えば
皮膚のコラーゲン蛋白がAGEになることで、シワになると言われていますし
糖化コラーゲンから出来た骨は骨密度が高くても、結合が脆くて折れやすいそうです

「じゃ、コラーゲン入りシワ取りクリームをせっせと塗ってもあまり効果なさそうね~」  かおまる
変形性膝関節症は、関節軟骨量の低下と共に、軟骨中のプロテオグリカンや
コラーゲンが糖化変性を受けて脆くなる事でなりますが、プロテオグリカンの半減期
20年、コラーゲンが100年ですので、まさにこれらの蛋白質は一生ものと言えます

「年取って正座出来なくなるのは、膝の軟骨がすり減るからだけじゃなかったのね~」  かおまる
HbA1cが6%なら糖尿病の数値としては優良ですが、正常値は5%程度ですので
体内のAGEが通常よりも2割増し程度に増産体制になっている事が想像されます

「AGEは誰でも出来るけど、糖尿だと多めに作ってしまうから老化が早くなるのね」  かおまる 
体内にはAGEの受容体(RAGE)も存在し、そこにAGEが結び付くことで様々な
反応を引き起こすのですが、その中には、糖尿病性腎症や網膜症を進行させたり
アルツハイマーを悪化させたり、癌が転移したりする経路もあると言われています

「AGEってホント最悪ね  驚き1  なるべく増やさないように気をつけた方が良いわね」

そこで、このAGEを出来にくくしたり、一旦出来たAGEを切断したりする新薬を
各国で開発中ですが、偶然お母さんがのんでらっしゃるエースコールやメルビンに
おまけの作用としてですがAGEの産生を防ぐ効果もあると言われているのです

「血圧の薬でAGEが減るのは意外だけど、糖尿の薬で減るのは当たり前じゃない?」  かおまる   
メルビンは血糖降下作用とは別の所でAGEが出来るのを阻止すると言われます
糖化反応では蛋白質のアミノ基と糖のカルボニル基が結合しますので、複数のアミノ基
を持つメルビン
蛋白質の身代わりに糖化されることでAGE生成を防ぐのです

「母は案外ラッキーだったのかもね~私だってあまりAGEは作りたくないわよ~」  かおまる  
糖化の初期段階で出来るシッフ塩基は不安定で、まだ糖がはずれる可能性がありますが
そのまま日数が経過すると、安定なアマドリ化合物となって糖がはずれなくなるので
血糖の急上昇を防ぐ為にゆっくり食べ、食後高血糖が長引かないようにすることが重要です
掃除などの家事労働でもテキパキこなせば、結構良い運動になって血糖が下がりますよ

「良く噛んで食べ、ごちそうさましたらさっさと立ち上がって皿を片づければいいのね~  スマイル2
昔から『食べてすぐ寝るとウシになる』とか『働かざる者食うべからず』とか言うもんね~」



(注1)  食品の蛋白質が糖化することで褐色の物質に変化する事を発見した
      メイラードという学者にちなみ、糖化反応はメイラード反応とも呼ばれます

(注2)  糖尿病による高インスリン血症もアルツハイマー悪化の原因だそうです

(参考)   糖化(グリケーション)と抗糖化 - アークレイのHP  他





アルツハイマーになりたくなければ、適当に趣味を持ち、料理を作り、
掃除洗濯をテキパキとこなし、買い物に出かけて知りあいと出会ったら社交的に挨拶する、
って、まるで主婦の鏡みたいになれば良いんですね~な~んだぁ~カンタンなことかも~~~? 
とりあえずこの季節は大掃除でもするかな~  (ため息)


焼きおにぎり   ブリ照り焼き   鶏照り焼き

香ばしいお焦げの部分や、お醤油そのものにもAGEが含まれていて
食品由来のAGEも10%程度は吸収されるそうですが
尿毒素吸着剤のクレメジンはAGEも吸着除去してくれるそうです

でも、お醤油の焦げたにおいに抵抗出来る日本人はいないと聞いたことがあります
まだ、AKB48に告白されて振る方がマシかも?  (女だから良くわかんないですけど・・・)  




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デパ地下なう

物輪スレさん(架空の人物)脳神経科の処方箋を娘さんが代理で持参されました
「こないだは母が、時間通りに待ち合わせ場所に現れたので、ホッとしたわぁ~」  えへ3  
去年は一緒にデパートへお歳暮を買いに行く約束を、見事にすっぽかされましたものね

「あの一件で母のアルツハイマーに気付いたのよね  かおまる  母がアリセプトのみ始めて
もう一年たつのか~ 最初は3ミリのを二週間のんで、今の5ミリにアップしたのよね」

脳内シナプス間の伝達が上手くいかなくなることで、記憶障害を引き起こしますので
神経伝達物質であるコリンを長持ちさせるアリセプトが、痴呆の進行を遅らせます

「でもその後便がゆるくなって、下痢止めのブスコパンを暫く一緒にのんでいたわ」  かおまる  
消化器を司る内臓の自律神経の方でのコリンが増えると、下痢になる事があり
そんな時はコリンを抑えるブスコパンが効くのですが、ここ数カ月は出ていませんね

「お陰さまで体が慣れて来たのか必要なくなったみたい でも考えたら、ブスコパンって
コリンを抑える訳だから、アルツハイマーの為には良くないんじゃない?」
  冷汗2
ブスコパンは脳には入らない抗コリン薬なのです  スコポラミンという天然原料の
抗コリン薬がありまして、これはお腹の痙攣止めとしては良く効くんですが
脳内にも入るのでアルツハイマーに似た症状を起こすという副作用がありました 
このスコポラミンを脳内に入らないように改良したものがブスコパンなのです

「じゃ、脳には影響しないで、下痢だけに効く、安心して使えるお薬ってことね  かおまる      
コレステロールのお薬にもボケ防止効果があるって聞いたけど、本当なの?」

それは、2000年にランセットという雑誌に掲載された、コレステロールを下げる
スタチン系のお薬をのんでいるとアルツハイマーになり難いという記事の事でしょう

「母がのんでいるリピトールというお薬も、スタチン系?」  かおまる    そうですね
アルツハイマーになり難くなる効果はスタチン系以外のコレステロールのお薬では
見られないので、これはコレステロール減少に由来する効果ではなく、スタチン固有の
多面的効果
と言われていますが、その後それを裏付けるような研究論文は出ていません

「まだ解明されていないのね~アリセプトは病気が進むのを遅らせるだけで治せないけど
近々もっといい新薬が出るんでしょ? そっちに切り替えたら治せるのかなぁ?」
  かおまる
確かにアリセプトは根本的治療薬ではありませんが、来年発売予定のお薬もアリセプトと
同じ作用のお薬や、神経細胞を保護するお薬でして、完治させるお薬ではありません

「現代医学の限界なのかしらね~期待してただけにちょっとガッカリ~」  冷汗4
現在、アミロイドワクチンなどの根本的治療薬を開発中ですが、ある意味朗報と言えるのが
アルツハイマーを気合で治した女性が、実際にアメリカにいらしたという事実があるんです

「先生にも、痴呆は脳トレである程度良くなるよと励まされたけど、信じられないわ~」  ブー1
ケンタッキー大学の研究によると、修道女のメアリーさんは101歳で亡くなる直前迄
優れた認知能力がありましたが、死後に脳の病理検査をした所、神経原線維変化や
βアミロイド斑が発見され、生前アルツハイマーに冒されていた事が判明しました

「アルツハイマーなのに、頭脳明晰なんて事があり得るの?」  驚き1  
脳には、ある部位の機能が失われると他の部位がそれを補う代償機能が備わっています
メアリーさんは、84歳迄数学教師を勤めた後福祉活動に取り組み、常に脳をしっかり
使っていた
ので、脳が委縮しても神経回路蘇生修復能力があったのだと言われています

「頭は使えば使う程ボケないということね~使わない筋肉が衰えるのと同じ原理だわね~」  かおまる  
アルツハイマーそのものは防げませんが、脳の機能低下を食い止める事は可能なのです
勿論、血圧や血糖やコレステロールを管理して脳梗塞を防ぐ事が最重要ですが
適度な運動や、社交的活動や、新しい事にチャレンジするのも、とても有効です

「母の症状が軽いのも、時々ご近所の人と料理持ち寄り食事会を開いてるからかも」  えへ5  
料理のように、同時に複数の作業を並行してこなしていく仕事はとても良い脳トレです
この頃は、忘れそうな事をこまめにメモするなど、ご自身も努力してらっしゃいますし
旅行、パソコン、園芸、囲碁、将棋、などの趣味に没頭するのも良い事らしいですよ

「最近ボケ防止も兼ねて、パソコン開いて有名人のツイッター見て楽しんでるみたい  スマイル2   
twitterって打つのに10分以上かかるし、ボットでも信じちゃうんだけどね」

振り込め詐欺と違って、騙されても実害が無いから別にいいじゃないですか
私も、鳩山さんが辞めた時の『解散なう』には騙されました・・・(次回に続く)


(注1)  アメリカ・ミネソタ州マンカトのノートルダムの高齢のシスターを対象として、
     ケンタッキー大学が中心となり、加齢による心身の機能やアルツハイマー病に関する
     追跡調査を行っているナン・スタディという研究があります。
     対象者の生活歴が正確に把握でき、又すべてのシスターが死後は脳を研究のために
     利用することを約束
しているそうです。

(参考)  Jick H et al. Statins and the risk of dementia. Lancet 2000.
      日本神経学会「痴呆疾患治療ガイドライン2002」   
      エーザイHPのクリニシアンNo.588「ここが聞きたい認知症」  他




合剤解禁となりましたね

ミカムロは名前から解り易いから好き
レザルタスは普通薬の棚にあったから、カルブロックとオルメテックだし
エックスフォージは劇薬でノルバスクとディオバンだし
ユニシアはユニコーンのパンフでノルバスク分が無料というお得感満載のやつで

よーし、あとは規格さえ覚えれば・・・

・・・

蓮舫さん、このHDだのLDだのAPだのBPだのを事業仕分けしてくれまいか?

でも、これを覚えるのが案外ボケ防止になってるかもしれない



  ブロッコリーと鶏肉  ナスのはさみ揚げ  ミートボールのトマト煮

料理はボケ防止によいそうですので、ちょっぴりモチベーションが上がりました
手間がかかりますけど、それがむしろいいんですね





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プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

カテゴリ
エコライフ

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