サタデー・ナイト・フィーバー

目野中孫子さん(架空の人)は三歳のお孫さんの処方箋を持っていらっしゃいました
「ママはお仕事なので、今日は私が代わりに来たんですが、孫が咳と熱がありまして」
毎食後にアスベリン・ムコダイン・メプチンと寝る前にキプレスが出ていますね

「熱性けいれんを起こしたことがあるものですから、座剤もお願いしました」
解熱剤のアルピニー座剤けいれん止めのダイアップ座剤も出ていますね

「解熱剤で熱が下がれば、けいれん止めは使わなくていいですね?」  かおまる 
熱性けいれんの予防が目的でしたら、まずけいれん止めを入れて下さい

「だって、熱さえ下げてしまえば、もうけいれんは起きないじゃないですか?」  ブー1
熱性けいれんは、熱が上がりきってしまっている時よりも上がっていく過程で起こり
易いのです。 解熱剤で一時的に熱を下げても、本当に病気が治ったのでない限り
又上がりますので、その時に逆に熱性けいれんを誘発してしまう恐れがあります

「なるほど、風邪は熱さましでは治りませんからね~ かおまる  私の息子は小児喘息
でしたので、喘息には詳しいつもりですが、熱性けいれんの事はよく知らなくて・・・」

けいれんを防ぐには、発熱に気づいた段階でダイアップ座剤を入れ、8時間たっても
38度あればもう一度入れ
、無ければ様子をみる、という発熱時頓用療法が有効です

「二個目を入れた後もまだ38度あったら、どうしましょう?」  汗5  
たとえ24時間高熱が持続しても、その二回で熱性けいれんの再発は防げるそうです

「では、解熱剤はどんな時に使ったらいいんでしょう?」  汗1  
熱があっても元気なら使わなくても良いのですが、ぐったりして水分摂取も
ままならないような場合
は、解熱剤で熱を下げて水分が摂れるようにしてあげて下さい
無理矢理平熱にまで下げるような事さえしなければけいれんも起こしません
アルピニー座剤の成分のアセトアミノフェンは、その点穏やかに効く安心な解熱剤です

「幼い子には、あまり強い解熱剤を使いたくありませんものね」  かおまる 
他の解熱剤の中には、子供さんのインフルエンザで使うと、ライ症候群という
恐い病気やインフルエンザ脳症になる危険性が増すものもありますしね

「まずダイアップでけいれんを抑えておけば、アルピニーも使っていいんですね?」   スマイル  
ダイアップ座剤を入れた直後にアルピニー座剤を入れますと、ダイアップの成分が
アルピニーの油性基剤に溶けて吸収が悪くなりますので30分は間隔をあけて下さい

「万一けいれんを起こしたら、タオルか何かを口に押し込めばいいんですよね?」  かおまる
以前はそう言いましたが、口の中を傷つけるので、今はしない方が良いとされています
それよりも、吐いたものをのどに詰まらせることもあるので、顔を横に向けて下さい

「一度けいれんを起こすと、予防接種が一年間出来なくなるから困るんですよね」  うへー  
予防接種すると熱が出る事があるので、以前はそう言われていたのですが
1994年の予防接種法改正で規則が変わり、けいれんを起こしたお子さんが
はしかやインフルエンザにかかってしまうと、又けいれんを起こす危険が増すので
一年も待たず、むしろ積極的に予防接種を受けるべきという方針になりました

「まぁ、私の子育ての時代とは、180度考え方が違ってきているんですね~」  驚き1
ただし、熱性けいれんやてんかん発作のあるお子さんが予防接種を受ける時は
熱が出た場合に備え、けいれん止めと解熱剤を前もって用意した方が無難です

「時代が違うといえば、昔はテオドールというお薬がよく効いた記憶があるんですが
孫も喘息なんですが、ママはそんな名前のお薬は出された事ないと言うんですよ」

テオドールの成分のテオフィリンには、気管支を広げ、気道の炎症を治す作用があり
喘息に良く使われますが、元々有効かつ安全な量の範囲が狭い薬として知られ
けいれん止めが効きにくく、重症化しやすい、テオフィリン関連けいれんという
副作用があるので、熱性けいれんのあるお子さんにはあまりお勧め出来ません

「アレルギーのお薬もけいれんの心配のないものに変えると言われました」  かおまる  
今迄のんでいらしたザジテンというお薬から、今回はキプレスに変わっています
テオフィリン程ではないものの、ザジテンもてんかん体質の人だとけいれんを
起こし易くしますので、大事をとって変えられたんですね

「熱性けいれんを起こした子は、将来てんかんになり易いのでしょうか?」  驚き1 
ほとんどの熱性けいれんは、熱が出た時にだけ起こる一過性の単純性けいれん
熱から神経を守る防御策が未発達な幼児期に見られ、成長と共に起こさなくなります

「孫のも、たちの良い熱性けいれんだから心配ないと言われたそうですが   スマイル2  
子供ってどうして、病院が開いていない日に限って熱を出すものなんでしょうね?」 

本当にそうですよね、特に土曜の晩とかに良く熱を出しますよね~


(注)  発熱時頓用療法は北里大学小児科の三浦医師により提唱され、
     熱性けいれんに再発予防策を講じるのはわが国だけに見られる用法だそうです
     抗けいれん剤と解熱剤を経口投与する場合は同時服用で良いそうです




       ナスとミートソースのグラタンは好きでよく作りますね~ (再登場かな~)
       エビしんじょうの揚げ物
は最近はまっています (フードプロセッサで簡単)
       ちくわの磯辺揚げも好きなので、舞茸をくっつけてみました (原価超安い)
   
       男の料理って原価計算しないですよね~?   女はするけど・・・

ナスのミートソース・グラタン  エビしんじょう揚げ ちくわと舞茸の磯辺揚げ




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Too much, Too soon

「蕎麦は茹でたてが命だから、出されたらすぐ食べ始める客がホントの通だねぇ~」  えへ5
蕎麦処『お砂場』のご主人磯賀場真和朗さん(架空の人)は職業柄とてもせっかちです

「でも、糖尿病に気づくのは遅かったんだよ、うちみたいな自営業は勤め人と違って
定期検診が無いからね 泣き1  喉が渇くしトイレも近いので病院に行ったら
糖尿病の数値が人の倍もあることが分かって、入院してインスリン注射を打つ事になった」

そういえば、去年、初めていらした時は随分痩せていらっしゃいましたね~

「注射ってよく効くね~気に入ったよ、糖尿病がすぐに治ったもんね~でも退院後
電気が走るような痛みが出てきて、着替えにも難儀するようになっちゃってね」
  冷汗4
磯賀場さんは、今、糖尿病は食事と運動の基本療法だけで上手くコントロールして
いらっしゃいますが、糖尿病性神経障害の方は結構手こずってらっしゃいますね

「初めて貰った痛み止め、あれホントに痛み止めだったの? 全然効かなかったよ?」  ブー1
最初出たロキソニンは、痛みに対する感受性を増す物質が出来るのを防いで
痛みを抑えますが、神経そのものが傷ついている時は効きにくいとされています

「神経痛がひどいだけで別にうつ病じゃないのに、次にはうつ病の薬をのまされてさ」  冷汗2
次に出たトリプタノールというお薬は確かにうつ病薬ですが、脳内でセロトニンという
気分を落ち着け、前向きでやる気のある精神状態にする物質を増やす作用があります
セロトニンは他にも下行性疼痛抑制経路も活性化しますので、神経痛にも効くのです

「確かにうつ病の薬のくせに痛みにもよく効いたけど、それは何の経路なの?」  かおまる 
体のどこかが傷つくと、痛みの信号が神経細胞を伝わって脳まで上がって行き
大脳皮質が痛みの部位や強さを認知すると『痛いのはもう充分わかったから
これ以上知らせてこなくてもいいよ~』と、脳の視床下部というところから逆に
痛み刺激を中継している脊髄後角に向けて、痛覚を抑制する信号を送るのです

脳内モルヒネとか内因性オピオイドと呼ばれるものは、下行性疼痛抑制経路を活性化
して、麻薬のように痛みをやわらげる効果があり、競技に集中しているスポーツ選手が
負傷しても痛みを忘れてプレーし続けられるのはこの働きによると言われています

「トリプタノールは効いたけど、薬をやめると痛みが出てくるので
もっと早く治る薬を出してくれと頼んだら、今度はてんかんの薬を出された」
  かおまる 
次に出たテグレトールというお薬は確かにてんかん治療薬ですが、神経の異常な興奮を
鎮静化
する作用によりてんかんを改善しますので、糖尿病性神経障害にも効くのです

神経ニューロンを刺激が伝わっていく時は、神経細胞のナトリウムチャネルという隙間
が開いてそこにナトリウムが流れ込むことで、次々に興奮が伝わっていくのですが
テグレトールはこのナトリウムチャネルを遮断して、神経伝達が強過ぎるのを弱めます

「テグレトールも効いたよ、でも薬をのみ忘れると痛みがぶり返すので、又
薬を変えて貰ったら、次に出たのは不整脈の薬だってぇから驚くじゃないか」
  驚き1
その次に出たメキシチールというお薬は、確かに不整脈のお薬ではありますが
トリプタノールと同じ下行性疼痛抑制経路を活性化する作用と、テグレトールと同じ
ナトリウムチャネル遮断作用とあり、二つの効き目で神経障害に効くのです

「糖尿病の神経痛って全く関係ない病気の薬が次々に出される不思議な病気だねぇ
あう薬を見つけるのに一年もかかったけど、やっとこの頃痛みが楽になって来たよ」
  えへ4  
糖尿病が悪い状態で発覚した場合は、知らない間に長年にわたり高血糖の状態が
続いていた
と思われますので、これを一気に下げますと体がびっくりして、かえって
網膜症が進んだり、治療後有痛性神経障害(別名インスリン神経炎とも呼ばれる)
になったりしますし、一旦神経細胞が傷つくと治癒するには相当長い期間かかるのです

「じゃ薬が効かなかったんじゃなくて、元々一年たたないと治らない神経痛だったの?  驚き1
店が心配だから早く退院させてくれと、医者をせっついたのがいけなかったかな?
でもHbA1cが11%もありゃ、早く下げたいと思うのが人情ってもんだろう?」


早期にインスリン注射を導入して血糖を下げた方が膵臓の力を温存出来るという考え方も
ありますが、10%を超えるようなHbA1cでも半年から一年くらいかけてゆっくり
正常値の5~6%代まで下げるのが、網膜症や神経障害を引き起こさないコツだそうですよ
「俺はどうも糖尿病の通ではないね~オフクロにもよく『短気は損気』って言われたっけ」  かおまる



 
    今年も患者さんが丹精込めた菊の花を下さいました
            菊20091    菊20092
                    
                  
            
            キャロ 
   
   うちの犬は相変わらず娘たちにいじめられていますが、なぜだか嬉しそうです  M ダックスフンド




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プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

カテゴリ
エコライフ

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