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血液がサラサラになるとマズい病気

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~





飲酒習慣が無いのにアルコール性肝障害の様に、肝機能が低下する病気である
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と診断され、痩せる努力をしている
出傑 景子(しゅっけつけいこ)さんは、妹さんも同じ病気と言われたそうです

「納得いかないわ、私は糖尿病もあるし太っているから、肝臓に脂肪が溜まって  ブー1
いるって言われても仕方ないけど、美容に気を遣う妹はとても痩せているのよ」
肥満度の指標であるBMIが25以上で太り過ぎですが、それ未満でも脂肪肝が
見られる人が15%もあると言われており、糖質や脂質や炭酸飲料水や果物の
摂取が多いと、痩せていても体脂肪は多くなり、脂肪肝にもなり易いそうです

「お肌の健康第一の妹は、炭酸飲料は嫌いますが、果物は欠かさないです」  かおまる
ビタミン豊富な果物は健康に良いと思われがちですが、実際は結構高カロリーで
ブドウ糖以外にも果糖という糖分を含み、この果糖はブドウ糖の様に直接血糖を
上げないものの、脂肪酸の合成に使われるので脂肪肝の原因になり易いそうです

「姉妹同士で、旬の果物を贈りあったりしていたのは、良く無かったのね」  かおまる 
たいして太っていなくてもNAFLDになる理由の一つとして、若い頃からの
体重増という事も有り、ホルモンバランスがピークに達する20歳前後から
10Kg以上増える
と、NAFLDになり易くなると言われ、現在のBMIが
20でも、若い頃は17だったと言う人も、やはり脂肪肝になり易いそうです

「妹は今44キロだから、若い頃より10キロ太ったって事は無いと思うわ」  かおまる
『肝臓の肥満症』と呼ばれる脂肪肝は通常、身体の肥満とリンクしていますが
日本人は、肥満していなくても脂肪肝になる人が多く、NAFLDの約4割は
非肥満者と言われ
、肥満者よりも糖尿病や高血圧の合併率が高いそうです

「日本人は遺伝的に、欧米人より糖尿病になり易いと言うのは知っています」  かおまる
肝臓で脂肪分解に関与するPNPLA3と呼ばれる遺伝子が有り、この遺伝子に
変異があると、たとえ太っていなくても脂肪肝や腎機能障害を発症し易いそうです
日本人では、PNPLA3変異遺伝子型の割合が約2割と高く、そのタイプでは
NAFLDになる罹患率が3倍高く、腎機能の推定糸球体濾過量も低いそうです

「妹が、遺伝体質のせいで脂肪肝になったのだとしたら、納得がいきます  えへ4 
じゃその姉である私も、たとえ太っていなくても脂肪肝になる宿命だったのね」
姉妹であっても必ずしも同じ遺伝子変異が有るとは限りませんし、痩せ型の
NAFLDでは、栄養障害による極度の痩せという原因も考えられるそうです
但し、PNPLA3遺伝子変異を持つ人は、持たない人と比べて、運動や
食生活の改善によりNAFLDが改善し易い
事が報告されています

「妹は、三ヶ月で肝機能が改善したんですって! 麺類好きなのを野菜中心にして  スマイル 
車をやめて歩いて出掛ける為に、雨の日用のお洒落な合羽も買ったらしいわ」
色々お聞きすると、妹さんは、本当に遺伝子変異が原因なのかも知れませんね

「姉妹であっても、NAFLDになった原因が同じとは限らないのね」  かおまる
肥満を伴うNAFLDですと、やはり減量が一番効果が有ると思います

「先生も、痩せればどんな薬よりも効くって言うんだけど、それが難しいのよ」   泣き1 
NAFLDを、食事と運動だけで改善出来るのは、約3割の人だそうです

「私は、脂肪肝以外にも糖尿病もあるので、薬に頼らざるを得ないわ」  汗5  
出傑さんは、ピオグリタゾンと言う糖尿病薬を服用中ですね
肥満があると、インスリンの効きが悪くなり、インスリン抵抗性になりますが
ピオグリタゾンは、インスリンの効きを良くして抵抗性を改善するお薬です

「私はこの薬に変えてから、HbA1cも肝臓の数値も良くなったの」  えへ5
ピオグリタゾンをインスリン抵抗性がある方に投与すると、肝機能も改善します

「私は、インスリン抵抗性の数値を測ったら3.5もあったの」  かおまる  
インスリン抵抗性の指標のHOMA­IRは、2.5以上あると抵抗性有りですが
ピオグリタゾンが糖尿病や肝炎に効くのは、HOMA­IRが3以上有る方です

「先生も、ピオグリタゾンが効くのはインスリン抵抗性が強いからだと言ったわ」  かおまる
日本では、NAFLDの人でHOMA­IRが2以上の方は6割程度で、残り4割は
インスリン抵抗性は無い
そうで、その人達は、たとえ糖尿病を併発したとしても
ピオグリタゾンでは効果が無い
ので、別のタイプの糖尿病薬をのむそうです

「妹みたいな体型でもNAFLDになる人は、日本人には意外といるのね」   かおまる
ピオグリタゾンが効く方でも、長期に服用すると逆効果になる事もあります

「HbA1cが6.2%なので私が喜んでいると、先生は、体重が減らないから  かおまる
諸手を挙げて喜んでいる場合じゃないと、ため息をついていたわ」
ピオグリタゾンによりインスリンの働きが良くなると、血液中のブドウ糖が
各組織に脂肪として貯蔵されますので、血糖が下がっても体重が増加します

「そうすると、太って、又インスリン抵抗性が悪化するって事ね」  驚き1
ピオグリタゾンにより、一旦肝機能の数値が下がっても、長期服用により体重が
増加して、再び肝機能が悪化する場合が結構ありますので、良い薬ではありますが
服用中は、食事療法と運動をより一層強化して、太らない様にする必要があります

「先生も、あなたは痩せなさいと言っても難しい様だから、別のタイプの  うへー
インスリン抵抗性改善薬に変えてみようか、とも言われたんですけど」
それはメトフォルミンと言うお薬だと思いますが、運動したのと同じ効果のある
体重増加の少ない糖尿病治療薬で、発癌を抑える効果も有ると言われています

「NAFLDが進行すると、肝臓癌になる恐れもあるって言いますからね」  冷汗1 
メトフォルミンを、糖尿病を併発したNAFLDの人に投与した場合、糖尿病には
効果がありますが、肝臓組織を改善したというデータは乏しい様です

「やっぱり太った人にはピオグリタゾンが一番よね、でも更に太るかも知れないし  かおまる   
肝臓の薬で有名なウルソっていうのは、のんでもダメなのかしら?」
ウルソデオキシコール酸と言う肝臓病薬については、欧州では、大量にのめば効く
と言う説がありますが、日本の保険で認められていない高用量での話です

「ピオグリタゾン以外に、ビタミンEものんで居るんですけどね」  かおまる 
現在、NAFLDに効果が認められているのは、ピオグリタゾンとビタミンEだけ
抗酸化作用が有るビタミンEは、肝細胞が酸化ストレスによって炎症を起こしたり
線維化するのを防ぐ事で、NAFLDの進行を食い止めると言われています

「先日やって貰った肝機能検査では、血小板が減って、プロトロンビン時間も長く   かおまる
なって、血液がサラサラになっているそうで、良くない傾向だと言われました」
あれ、出傑さんは血液サラサラのお薬のんでいらっしゃいましたっけ?

「のんでないけど、肝臓が悪くなる事で血液サラサラになるんですって」   かおまる  
肝機能検査値をお調べしますね・・・成程、『肝機能が悪化すると脾臓が大きくなり
脾臓での血小板破壊が進む為、血液の中の血小板数が減少する』とありますね
又『凝固因子は肝細胞で産生される為、肝機能障害が進行すると凝固因子の産生が
低下
し、プロトロンビン時間が延長する』とありますね
これによると、血小板減少やプロトロンビン時間延長は肝機能低下の重症度を
良く反映する
ので、肝機能検査値に選ばれている様ですね

「脳梗塞や心筋梗塞を起こさない為に、お薬のんで血液をサラサラにしている人  かおまる
は良く居るけど、私の場合は血液サラサラになったらマズい病気なのね」
取り敢えず、血液サラサラの薬のんでいる人と同様に、怪我した時に
出血が長引いたりしますので、気を付けて下さい







明らかに40キロ代にみえる方が、NAFLDと言われ、気合で3ヶ月で数値を
下げたそうですが、そんな痩せている人がなるなんて不思議で調べてみました

それと、プロトロンビン時間が延長し血小板が減少するのであれば
プレタールやプラビックスやワーファリンを併用している場合は
のまなくても良いんじゃないか? そうすれば、例の二剤減薬の対象となる
んじゃないか? と期待して、色々と調べてみましたが
肝機能低下者は抗凝固剤や抗血小板薬をのむ必要が無い、というエビデンスは
とうとう見つかりませんでした

後、NAFLDの人に意外とウルソは処方されないので、その理由も知りたく思いました



現在、FXRアゴニストという系統のお薬が、NAFLDや糖尿病の
次世代型治療薬として期待されている様です

FXRは胆汁酸をリガンドとする核内受容体で、FXRを活性化する事により
脂質代謝や糖質代謝が改善され、メタボリックシンドローム改善の
新たなターゲットとしても注目を集めている様です


抗線維化薬の、タイペルカストの系統では無いんですね~~
どんどん新しい分野の薬剤が開発されて行くんですね~


糖尿病でも、食事療法をそんなに厳密にしなくても、自由に食べて良い時代が
もうそこまで来ているような気がします
インスリン製剤が無かった頃のⅠ型糖尿病治療法の『飢餓療法』がオワコンと
なってしまった様に







多肉植物も雨に濡れる梅雨   群生している元気なのもチラホラ

201806111.jpg 201806112.jpg


左はアオエニウムのサンシモンですが、休眠期に入り、閉じ気味になっています 

201806113.jpg 201806114.jpg


タニラーの人達はこの爪に魅了されるのです

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ルビーネックレスも結構増えました

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打たない・打つ・打つ時・打てば・打てよ


~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~





インスリン治療でいつも糖尿病を良好な数値にキープしていらっしゃる
中社 宇都(ちゅうしゃうつ)さんは、とても落胆した表情で現れました

「先月より体重が2キロも減ったのに、HbA1cは上がってたんですよ」  泣き1 
通常、糖尿病の指標であるHbA1cは、体重が減ると下がるんですけどね

「先月はHbA1c6.3%といつも通りだったのに、今月は0.5%も  冷汗1
アップしてしまったんですが、どうやら風邪で寝込んだせいらしいのです」

糖尿病患者さんが風邪等の不意の病気にかかると、普段良好な数値が維持
出来ている方でも、血糖値が上がったり下がったりして、乱れ易くなります

「先生も、風邪のストレスで血糖が上がったんだろうとおっしゃいました」  冷汗4
風邪等の病気になると、体はコルチゾールやアドレナリン等の、ストレスに
対応する為のホルモン
を出しますが、これらのホルモンは血糖を上げます

「ストレスホルモンで、何故血糖が上がってしまうのでしょうか?」  うへー 
ストレスと戦う為にはエネルギーが必要なので、エネルギー源となるブドウ糖
を大量に用意する為に、ストレスホルモンには血糖を上げる作用が有ります

「では、風邪をひくと、誰もが一時的に血糖が高くなるのですか?」  かおまる 
糖尿病で無い方は、血糖が上がり始めると、上がり過ぎない様にストッパー機能
のインスリン追加分泌が適切に
行われるので、左程高血糖が持続しません

「成程、私はインスリン分泌が少なくて、それを補う注射している訳ですから  かおまる
そのストッパー・インスリンが、タイムリーに出てくれないんですね」
ストレスでインスリン抵抗性も強くなりますので、さらに高血糖になります

「今回は、吐いて下痢する風邪でしたので、診察に来る元気も無くて、ひたすら  かおまる 
家で寝ていましたが、食べられない間は、インスリンを打ちませんでした」
糖尿病治療中の方が、他に急性の病気になる事をシックデイと言いますが
インスリン治療している方は、シックデイに全く打たないと危険なのです

「そうなんですってね、今日初めて先生に聞いてビックリしました!!!」  驚き1
インスリン注射導入時に、シックデイ対処法のパンフレットをお渡ししましたよ

「あの当時は毎日の注射に慣れるのに必死でしたので、シックデイの事なんて  汗5  
聞いたのかも知れませんが、すっかり忘れてしまっていました」
インスリン治療歴が長いと、最初に聞いた説明を忘れてしまう方が多いです

「そう言われてみれば、シックデイの話を聞いた記憶が、蘇って来た様な・・・」  かおまる
シックデイには、ストレスホルモンによって血糖が上がる傾向が有り、たとえ
吐いて下痢をしているような時でも、血糖を測ってみると結構高かったりします

「以前肺炎を起こした時低血糖になった経験が有るので、血糖だけは測って  かおまる 
いましたが、何も食べていないのに200もあって、がっかりしました」
ですから、絶食状態でもインスリンを中断せず、電話等で主治医に指示を仰いで
単位を普段より減らして、インスリン自体は継続する様に推奨されています

「先生も、そんな時は遠慮せずに電話して来なさい、とおっしゃいました」  かおまる
インスリン治療中の方が、シックデイで高血糖になっているにもかかわらず
突然注射を中断すると、稀に、危険なケトアシドーシスになる恐れが有ります
インスリンの作用や、炭水化物摂取量が不足すると、エネルギー源として脂肪を
使わざるを得なくなり、血液中にケトン体という物質が溜まって酸性になります
これをケトアシドーシスと言い、悪心・嘔吐・腹痛等の消化器症状が出現します

「じゃ、吐いて下痢していたのも、実はケトアシドーシスだったのかしら」  かおまる
糖尿病性ケトアシドーシスでは、血糖値が300を超えると言われています
又、ブドウ糖が尿中に大量に排泄され浸透圧利尿により、脱水状態になります
脱水やアシドーシスになると、低血圧や頻脈、速く深い呼吸(クルマウル呼吸)
がみられ、吐いた息にはアセトンが含まれる為、果物のような香りがします 

「オシッコの量は変わらず、過呼吸も無く、息も果物臭はしませんでしたよ」  かおまる 
ケトアシドーシスは若い人やⅠ型糖尿病に多く、Ⅱ型では滅多に起こりませんが
処置が遅れると、昏睡から死に至ることもある恐い急性合併症なので要注意です

「今回、HbA1cが0.5%上がった程度で済んだのは、寧ろ有難かったのね」  かおまる   
ケトアシドーシスを防ぐには、脂肪をエネルギー源として使わなくて済むように
食欲が無くてもなるべく1日150gは、炭水化物を摂る様に心掛けて下さい

「食べない方が血糖が下がって糖尿病にも良いと思い込み、食べませんでしたが   かおまる
食べようと思えば、少量のおかゆ程度でしたら食べられたかも知れません」

それで血糖が上がり過ぎたら、インスリン単位を増量する等、状況に応じた
細やかな単位調節が必要
ですので、シックデイ対策は主治医との連携が大切です

「けれど、以前肺炎を起こした時は、低血糖になり、その後高血糖になりました」   冷汗2
シックデイには高血糖になる事が多いのですが、低血糖になる場合もございます

「あの時は、のんだ抗生物質が悪かったと言われました」  かおまる
薬歴を遡ると、肺炎でレボフロキサシンという抗生物質が処方された事がありますね
レボフロキサシンの様なニューキノロン系の抗生物質は、スルフォニルウレア系
糖尿病薬
と同じ、膵臓のβ細胞のATP感受性K+チャネル(KATP)を閉鎖
してインスリン分泌促進する作用が僅かに有り、稀に低血糖を起こす事があります

「今回インスリンを打たなかったのは、その時の恐怖があったからなんです」   かおまる
当時は、心房細動でシベノールと言うお薬ものんでいらっしゃいましたが
これにも同様の膵β細胞KATP閉鎖作用があり、低血糖を起こす恐れがあります
その時は、同じ副作用を持つ二種類のお薬を併用してしまった不運もありますね

「でも数日してから、今度は高血糖になったので、本当に不思議でした」   かおまる 
膵β細胞KATP閉鎖作用による低血糖の副作用を持つお薬は、初期には低血糖を
起こしますが、そのうちに刺激を受け続けたβ細胞が疲労困憊してインスリン分泌
出来なくなり、服用継続して4日目以降には高血糖に転じる事が有るそうです

「低血糖対策で、糖質を摂り過ぎたせいかと思いましたが、違ってたんですね  かおまる
シベノールは効き難くなって来たので、今ではベプリコールをのんでいます」
ベプリコールもシベノールも心房細動に効く抗不整脈薬ですが、低血糖はシベノール
が属するクラスⅠaと言う系統に特有の副作用
ですのでベプリコールなら安心ですね






参考)『重篤副作用疾患別対応マニュアル 低血糖』 平成23年3月 厚生労働省
  糖尿病のシックデイ対策について書かれた、糖尿病ネットワークや製薬メーカーのHP





当薬局にみえるインスリン治療中の患者さんは、
インスリン導入時に確実に教わったはずの、シックデイについてのルールを
お忘れになっている方が多いです

シックデイは滅多にない事ですし、私も、年一とかで行う仕事だと
手順を忘れているので、無理もないとは思いますが
風邪ひいて、吐いて、インスリン中断して、HbA1c上がり、ガッカリ、と
余りにもお決まりコースになっているので、何とかならないものかと思います



又、同僚の方には、厚生労働省の重篤副作用疾患別対応マニュアルに
記載されている症例に、眼を通すようにお勧めしています
副作用好発条件(高齢者、若年者、腎機能低下、循環機能低下、等々)
を把握しておくのも重要な事だと思いますので

低血糖も扱いが難しく、未治療で300あった人が例えばDPPⅣ阻害剤を開始して
200代に落ちると、急激な落差で低血糖症状が出てしまう事が有る様です
そういう方に、低血糖が起きたらブドウ糖摂って、とお渡しするのもどうなんだろう
と思いますが・・・本当に難しいですね~





リトープスの脱皮が始まりました
大切にしている、サトーズ・バイオレットです  植物が紫色ってすごくないですか?
一般的には、脱皮して、一個体→一個体、となります

 IMG_0596.jpg  IMG_0597.jpg


たまに、一個体→二個体、となる事が有ります
分かり難いですが、下の写真では、脱皮の中身が四つに分かれているものがあります
細胞分裂の図みたいですね

 IMG_0599.jpg  IMG_0600.jpg


エケベリアの中にはフリル系、と呼ばれる物が有ります
又爪が内向いて、ハートの形にみえる物もあったり、面白いです

 IMG_0611.jpg  IMG_0606.jpg


 IMG_0604.jpg


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ドラッグ版エゴサーチ

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~






埼玉県独自で行われている糖尿病性腎症(DMN)重症化予防プログラムへの
継続参加を決めた 縁波栗 風呂仁(えんぱぐりふろじん)さんは、DMN第2期です

「これ以上腎臓を悪くしたくないので、今年も指導を受けようと思いました」  かおまる
腎機能を表す指標として糸球体濾過量があり、血清クレアチニン値を基に推定した
推算GFR(eGFR)が使われますが、健康状態では100ml/分/1.73㎡
前後なのが、60迄低下すると慢性腎臓病(CKD)と言われ、30で腎不全となり
15の末期腎不全になりますと、シャントを付けて、透析の準備をする様になります

「ご近所に透析に通っている方がいますが、週3回で一回5時間もかかるそうです」  汗5 
透析しながら元気にお仕事なさっている方もありますが、時間的拘束が長く大変ですね

「僕は、eGFRは50位で、尿蛋白こそ無いものの、微量アルブミン尿が出ています」かおまる 
腎機能が悪化すると、尿中に蛋白質が漏れ出すようになり、これも指標となります
尿蛋白が出るのは腎症がかなり進行してからですが、蛋白の一種であるアルブミンが
尿中に微量に検出されるのは腎症早期からですので
、スクリーニング検査に最適で
DMN第2期の微量アルブミン尿の状態であれば、元の状態に戻せると言われています

「去年、初めて指導受けた時も、僕の状態ならまだ、引き返せると励まされました」  かおまる
第3期以降になると、DMN重症化を食い止める事しか出来ませんが、第2期は唯一
ステージダウンが望める段階ですので、この段階でDMNを発見する事が重要です

「治療次第で、元に戻せるかどうかの瀬戸際なので、のんでいる薬の評判が気になり  かおまる
現役時代にMSだった経験も生かして、毎日の様にネットで検索して調べています」
糖尿病治療薬としては、トラゼンタとジャディアンスをのんでいらっしゃいますね

「トラゼンタはDPP4阻害剤の中では、腎臓向きだそうですね」  スマイル 
DPP4阻害剤は、大多数は主に腎臓から排泄される為、腎機能が低下すると服用量を
減らして調節しますが、トラゼンタは腎排泄では無く、便中に排泄される胆汁排泄型
なので、腎機能に関係無く同一量で継続出来るという利点があります

「皮肉にも、腎臓が悪くなるとHbA1cは下がるので、ただでさえ、糖尿病薬は  かおまる 
段々減らして行くというから、その意味でも、量を気にしなくて済むのは楽ですね」
インスリンは、血液中で働いた後、腎臓で分解されますので、腎機能が落ちて来ると
インスリン分解が滞り、作用時間が遅延
し、それによりHbA1cは下がってきます

「腎不全になると、HbA1cが5%台とかの人も、ザラだと言いますね」  かおまる
そこで、DMN進展に応じて、糖尿病薬やインスリン注射している方では単位数を減量
していく傾向がありますが、病勢が衰えた訳では無いので、手放しでは喜べません

「一方のジャディアンスは、SGLT2阻害剤というピカ新の糖尿病薬なんですね」  かおまる  
SGLT2阻害剤は、尿中に糖を捨てる事で血糖を下げる、今迄に無かった糖尿病薬です

「しかも、心不全を減らす効果まであると、ベーリンガーのサイトに載っていました」  かおまる
メーカーのHPには、ジャディアンス(エンパグリフロジン)について行われた
EMPA-REG OUTCOME試験の『心血管イベント発症リスクが高い2型糖尿病
患者に、標準治療にジャディアンスを上乗せした所、主要評価項目である複合心血管
イベントリスクを14%有意に減少させた
』という輝かしい成果が書かれています

「最近は、『糖尿病薬が心不全にも効くか』という臨床試験をしているんですか?」  かおまる
心臓への良い効果を期待してというより、以前ロシグリタゾンという糖尿病薬で、心臓に
悪影響が有る事が後から判明した事件があって、それ以来、米食品医薬品局(FDA)が
新規の血糖降下薬は、心臓に安全な事を確認する試験をするように、義務付けたのです
ロシグリタゾンはインスリン抵抗性改善薬という部類のお薬で、日本では未発売です

「心臓に悪くない事を証明しようとしたら、逆に、心不全に良いと分かったのですね?」  かおまる
『心血管イベント発症リスクが高い2型糖尿病患者』とある通り、糖尿病が心臓病リスク
の一つなので、まっとうな糖尿病治療薬ならば心臓病を減らすのは当然なんですけどね

「でも、その臨床試験結果は嘘だと書いてあるブログも見つけたので、迷います」   かおまる  
PMDA審査員でもあった、池田正行先生のブログですね、私も見ました
先生によると、ジャディアンスが心不全を14%減らしたのは、10mg投与群と
25mg投与群を合算したデータで、10mg投与群と25mg投与群のそれぞれと
プラセボ(ジャディアンスの偽物)投与群を比べたデータでは有意差が無いとの事
です

「統計学には詳しくないんですが、確かにこれを見ると、10mgと25mgで   かおまる
ハザード比がそれぞれ0.85と0.86だから、差が無いのは奇妙ですね」
HR(ハザード比)が0.85だったら、リスクを15%減らしたという意味ですが
有効性に用量依存性が見られない、というのも、この試験に疑問が持たれる要因です

「95%CIとか、p valueとかいうのは、何かの統計的尺度なんですか?」  かおまる
95%CI(95%信頼区間)は、サンプリングの妥当性を表す物で、1より小さい方が
リスク減少すると言われ、1をまたいでいると有意差が無いと判断されるそうです
p value(P値)も低い方が良く、0.05以下でないと結果に信頼が無いそうです

「10でも25でも効果が変わらないのなら、安い方の10mgで十分ですね」  かおまる
池田先生によると、10mgと25mg投与群を別々にプラセボと比べたデータは
論文のAppendix(巻末につける解説)にあると言われて、私も見てみました
確かに先生の言う通りでしたが、一方では、有意差の有るデータも載っていました
心血管系死亡リスクの欄を見ると、
10mgで、HR 0.65(95%CI 0.50-0.85)P値0.002
25mgで 、HR 0.59(95%CI 0.45-0.77)P値<0.001
とありました 

「Appendixは見ていませんが、それなら10mgと25mgで差が出てますね  かおまる
そう言えば、糖尿病トライアルデータベースに、心血管死が4割減少したとありました」
糖尿病トライアルデータベースには、EMPA-REG OUTCOME試験を
DMN進行抑止の観点から、事前設定に基づき、サブ解析したデータもあります

「そんな重要なデータがあったんだ! どうやって見つけましたか?」  かおまる
『EMPA-REG OUTCOME試験』『腎臓』で検索しました
それによりますと、ジャディアンス投与群でDMN進展や悪化が減少したそうです
HRは0.61、95%CI 0.53-0.70、p<0.001、とあるので
これは、十分有意性を持った数字と言えると思います

「本当ですね、そもそも何でベーリンガーは、ジャディアンスが腎臓に良い事を強調  ブー1
しないで、効果があやふやな心不全の事なんかを謳ったりしたんでしょう?」

薬品の効果には、クラスエフェクトと言って、SGLT2阻害剤全般に見られる効果
ドラッグエフェクトと言って、ジャディアンスにしか見られない効果とありますので
SGLT2阻害剤の中でも特別な薬だと、差別化したかったんじゃないでしょうか?

「僕も現役時代は、都合の良いデータだけを宣伝していましたから、分かりますが  かおまる
何だか、ディオバン事件を彷彿とさせる様な話ですね」
腎臓に対する良い効果は、その作用機序の推察からすると、SGLT2阻害剤全般に
備わるクラスエフェクトなので、ジャディアンスに限った話では無さそうです

「僕は腎臓にさえ効いてくれれば充分だけど」  えへ5 
ジャディアンス服用直後は、一時的にeGFRは低下するものの、その位置で
持ちこたえる
ので、結果的にはプラセボよりもeGFRが高く保たれるそうです

「僕が見たサイトには、SGLT2阻害剤は内臓脂肪も減らすとありました」  スマイル2
SGLT2阻害剤には脂質代謝改善効果もあり、脂肪肝が改善した人もあります
又、河盛隆造先生によると、心不全改善は短期間でみられているから、動脈硬化
性病変の改善というより、血行動態改善によるものと判断せざるを得ないので
SGLT2阻害剤の利尿効果が心臓への負担を減らしたと思われるとの事でした

「河盛隆造先生は順天堂大学教授の、有名な糖尿病専門医ですね」  かおまる 
ジャディアンスの心不全改善効果については、今後更なる研究や試験で解明される
と思いますが、腎機能改善効果は現時点でも期待して良いのではないでしょうか






(参考)
池田正行先生のブログ
糖尿病トライアルデータベース

(注)
緑や黄色の字は見にくいというご指摘を受け、今回は赤と黒にしてみました


埼玉県では、全国に先駆けて、糖尿病性腎症(DMN)重症化予防プログラム
事業に取り組むことになりました


EMPA-REG OUTCOME試験 の Appendixによると
Cardiovascular death(心血管系死亡)以外に
All-cause mortality(総死亡率)でも
10mg投与群で0.70  (0.56, 0.87)  0.001
25mg投与群で0.67  (0.54, 0.83)  <0.001
という数字でした



エゴサーチと言えば・・・

厚労省の、薬剤師検索システムで、私の名前を検索すると
何と、19人もの 同姓同名が出てきます

結婚する前は、そこそこ珍しい名字でしたので、ありふれた名前でも
同姓同名は見つからなかったと思います

ありふれた苗字 + ありふれた名前 = 19人の同姓同名の同業者
という結果に・・・

因みに、三人の男性上司薬剤師を検索した所
それぞれ、一人ずつしか出て来ませんでした

結婚相手の苗字ってホントに大事・・・








帰省のお土産を、最近よく利用している、地元のパティスリーで買いました
 22017夏  2017夏1


多肉達よ、いよいよ夏本番だが、頑張って生き延びてくれ、と祈る様な毎日
 2017夏3  2017夏6

 2017夏7  2017夏5
  

多肉チョコ饅頭と、抹茶饅頭も元気で夏越しするんだよ
 2017夏4




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ウィークエンド介護


~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~







糖尿病でインスリン強化療法により、HbA1c6%台を維持していらした
見目手 玖珠(みめてくす)さんですが、突然7%台に迄跳ね上がってしまい
今日は、隣の市にお住いの息子さんが心配して、在宅の相談にみえました

「母は最近認知症の傾向があり、時々インスリンを打ち忘れている様なんです」  かおまる
ケアマネさんから在宅訪問依頼がありましたので、ご準備させて頂いております

「母は一人暮らしで、僕は仕事もあり、週末に実家に様子を見に行くのが精一杯  かおまる
ですので、薬局で薬を配達して、色々と面倒見て頂けると、とても助かります」

現在、毎食時の追加インスリンの代わりをする超即効型のアピドラを一日3回と
基礎インスリン代わりの持効型のランタスを1回、計4回注射なさっていますね

「アピドラが食後高血糖を防ぐやつで、ランタスが一日中効いてるやつですね」  かおまる
DPPⅣ阻害剤と呼ばれる血糖降下薬の、トラゼンタものんでいらっしゃいます

「毎日食事の度に母に電話して、注射する様に促していますが、電話しても  冷汗4
もう食事を終えていたり、注射も打ち忘れていたりするので、僕も限界です」
認知症のお薬ものまなくてはいけませんから、大変でしょうね
取り敢えず、経口薬に関しては全ての病院のお薬を合わせて一包化させて頂きます

「認知症の薬は家から持って来ましたし、他にのんでいるのはトラゼンタだけです」  かおまる 
インスリン打ち忘れが頻発していますので、医師と相談の上、インスリンを含めて
糖尿病治療全般を見直させて頂く事になり、今回からトラゼンタは廃止になります

「トラゼンタは低血糖が無く、母が気に入っているんで、ガッカリするでしょうね   かおまる
以前、アマリールという薬をのんで居た頃は、夜中よく低血糖を起こしていたので」

確かに、スルフォニル尿素(SU)剤と呼ばれる血糖降下剤のアマリールを服用して
いらした頃は、夜間低血糖で目覚める事が多く、毎回ブドウ糖を差し上げていましたね

「アマリールは劇薬に分類される強い薬だから、低血糖になるのも仕方ないですね」  汗5 
SU剤は血糖値に関わりなくインスリン分泌を促すので、低血糖になるリスクが高く
一方、トラゼンタの様なDPPⅣ阻害剤は、高血糖の時だけインスリンを分泌させる
とても便利なお薬で、劇薬でも無く、低血糖リスクも低く、安心して使えるお薬です

「トラゼンタはアマリール程効かないけど、夜安眠出来るので母は頼り切っています」  かおまる
DPPⅣ阻害剤は決して弱く無いですよ、長年SU剤を服用していると、膵臓が疲弊して
二次無効になる事がありますが、そんな例にもDPPⅣ阻害剤なら効く場合があります

「でもアマリールは直接インスリンを分泌させるけど、トラゼンタはインスリンを分泌  ブー1
させるインクレチンというホルモンを長持ちさせる間接的作用なので、弱い気がします」
逆に、SU剤はインスリンを分泌させるのみなのに対し、インクレチンは、それ以外に
膵β細胞でインスリン遺伝子発現を促進してインスリン合成を増強し、インスリン分泌
を維持する作用もあり、さらには、膵β細胞を増殖させ保護する効果も望めるのです

「でもそれは、ラットみたいな動物でしか証明されていないんじゃないですか?」   かおまる 
人間では、膵臓の組織片を採取するなどと言う辛い検査は、わざわざ行いませんので
DPPⅣ阻害剤服用前後でのβ細胞量変化は把握出来ていませんが、試験管内では
人膵島でもインクレチン作動薬でβ細胞増殖因子が増える事が実証されています

「確かに、膵臓の一部を取り出すなんて、痛そうで、やりたくは無いですね」  冷汗2
又、胃を切除するとインクレチンの一種であるDLP1の血中濃度が異常に上昇すると
分かっていますが、そう言うケースでは、膵島の過形成が生じると報告されています

「そう言えば、伯父も糖尿病だったけど、胃癌で胃を切除してから治りましたね」  かおまる
インクレチンには上部消化管のK細胞から分泌されるGIPと、下部消化管のL細胞
から分泌されるGLP1
の二種類があり、双方共インスリン分泌を促進しますが
それ以外の作用は異なり、GIPには食欲増進作用や内臓脂肪蓄積作用があります

「GIPの方は、余り糖尿病に良くないんですね」  冷汗1
一方GLP1には、消化管運動抑制による食欲抑制、心血管保護、神経細胞保護
糖新生抑制作用、等の様々なアンチエイジング効果が認められているのです

「GLP1は、是非増やしたいインクレチンですね」  えへ4 
ところが、DPPⅣ阻害剤ですと、インクレチンの分解酵素のDPPⅣを阻害して
インクレチンを長生きさせますので、GIPもGLP1も両方増やしてしまいます

「GLP1だけを選抜して増やす事が出来れば、ベストなんでしょうけどね」  かおまる  
インクレチンの作用を高めるインクレチン関連薬として、DPPⅣ阻害剤の様な
インクレチン・エンハンサー(増強薬)と、GLP1をDPPⅣに分解され難く
改変したGLP1の模倣品インクレチン・ミメティクス(模倣薬)と二種類あり
ミメティクスですと、GIP作用は無くてGLP1作用のみですから理想的です

「インスリンでは無い注射で、ビクトーザというのがあると聞いた事があります」  かおまる 
ビクトーザは日本で初めて承認されたミメティクスですが、DPPⅣ阻害剤と違い
注射薬なのがミメティクスの難点で、良い薬の割に余り普及していないのが現状です

「母は、インスリンを打っていますから、注射と言われてもハードルは低いですよ」  かおまる  
そこで今回アピドラに変わり、トルリシティと言うミメティクスが採用されました
トルリシティは、一週間に一回打てば毎日の追加インスリンの代わりをしてくれる
超長時間持続型ですので、ランタスは今迄通り打つ必要があるものの、食事と関係
無い1日1回の注射ですから、息子さんの管理も格段に楽になると思います

「ランタスだけなら、毎朝出勤前に電話で促せば打ってくれるし、週一の注射は  スマイル
週末に実家に行った時に打つように言えば済むので、随分負担が減りますね」

インスリン自己分泌が無い方が、インスリンからミメティクスに切り替えると
糖尿病性ケトアシドーシスを引き起こしてしまい危険ですので、医師が予め
Cペプチドを測定し、見目手さんに自己分泌能力がある事を確認されています

「それにしても、一回の注射で一週間も食後高血糖が防げるなんて夢のようですね」  えへ5 
トルリシティは、ミメティクスと免疫抗体IgG4のFc領域の結合鎖を、さらに
二本結合させて分子量を大きくして、吸収を緩徐にし、腎排泄も低下させています
加えて、細胞内でも、IgG4のFc領域が胎児性Fc受容体と結合するので
細胞内分解工場であるリソソームの分解を免れて、細胞表面にリサイクルされます

「抗体とくっつけて長持ちさせるなんて、凄い技術が使われているんですね」  驚き1
本来のFc領域に若干の改変を加えてあるので、免疫反応を惹起する恐れは無く
一週間に亘り食後高血糖をその都度是正しますので、間食を摂った時にも効きます

「それじゃ、食事の度にアピドラを打つより楽な上に、便利じゃないですか」  スマイル2
トルリシティは一般的な蛋白質と同様、最終的にはリソソーム内でアミノ酸まで
分解されて消失
すると言われており、DPPⅣによる分解を受けません

「DPPⅣ阻害剤をのんでも、トルリシティの寿命が延びる事は無いんですね」  かおまる
従って、トラゼンタを併用しても、自己分泌のインクレチンが増えるだけですが
そうするとGIPも増えてしまいますので、あまり得策とは言えません

「トルリシティはトラゼンタより優れていると言って、母を説得しますよ」  えへ3 
トルリシティのデバイス名『アテオス』は、腹部に当てて押すだけで済む事から
ついたそうで、予め一回分の注射剤と針が内蔵されていて、打つのも簡単です

「まさに、認知症のうちの母にぴったりの製剤かも知れませんね」  かおまる 










デュラグルチド(トルリシティ)は、ヒトGLP-1アナログと
改変ヒト免疫グロブリン(Ig)G4-Fc領域が
共有結合し
そのサブユニット2分子が結合した融合タンパク質です

GLP-1アナログ領域のアミノ酸配列を改変することにより
DPPⅣによる不活性化を回避し、薬理活性持続時間を延長します    

GLP-1アナログ領域にIgG4のFc領域を結合することにより
分子量を大きくすることで、投与部位からの吸収が緩徐となり
また腎クリアランスを低下させるため、血中濃度が持続します  

さらに、デュラグルチドが細胞内に取り込まれた後、酸性のエンドソームの中で
IgG4のFc領域が胎児性Fc受容体(FcRn)と結合することで
デュラグルチドはリソソームの分解を免れ、細胞表面にリサイクリングされます

胎児性Fc受容体とは、新生児の上皮細胞に存在し、母乳中のIgGを
取り込む受容体として同定
され、その後成人にも発現している事が分りました

胎児性Fc受容体は、pH6.0でIgGと結合し、pH7.4で解離するという
pH依存的IgG結合能を持ち、細胞内のエンドソームでIgGと結合することで
リソソームにおけるIgGの分解を抑制しているそうです

IgG抗体は、細胞に取り込まれても胎児性Fc受容体に結合することにより
血液中に汲み出されるため、他の免疫グロブリンや血清タンパク質と比較して
血中半減期が長い
そうです





トルリシティに抗体を結合させた理由を知りたくて、今回年末帰省した
親族に手伝って貰い、英語の文献も調べてみました
初めての体験でしたが、結構面白かったです




お年を召した方でも、皮肉なもので、家族の手助けが余り得られない方の方が
自分でやらざるを得ない分だけ、しっかりしていらっしゃるような気がします
逆に、介護の行き届いた方は依存的になり、身体機能も衰え易い気がします

『楽隠居 させる子供は 親不孝』




1月になり、多肉の紅葉の季節になって来ました
寄せ植えをしていたら、主人から「盆栽っぽい」と言われました

私としては、短期で形が整う盆栽の様でもあり
フラワーアレンジメントの要素もあり、季節毎の変化もあり
色々と楽しいです

 2017年1月1  2017年1月2
 2017年1月3  2017年1月4
 2017年1月9  2017年1月5
 


去年の年末になりますが、家族で食事に出かけた時の写真です
とある洋菓子店に寄った時に、トイレをお借りしましたら
そのドアが本棚の様でビックリ!
案内されないと、到底分かりませんね

 2017年1月6  2017年1月7
 2017年1月8



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やる気スイッチはメチル基の下に埋もれている

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~







BMIが30で、典型的なメタボリックシンドロームと言われている 海老下 之武
(えびげのむ)さんは
、糖尿病、高血圧、高尿酸、高中性脂肪のお薬を服用中です

「僕みたいな輩は、痩せさえすれば、全ての病気が治り、薬が要らなくなるそうだ」  かおまる
確かに糖尿病薬は、ジャヌビア25mgという弱い薬をのんで、HbA1cが
6.2%ですから、少し努力して痩せさえすれば、のまなくても良くなるでしょうね

「女房は体重を気にして食事を制限しているが、僕には痩せるモチベーションなど無い  ブー1
寧ろ、行列しているラーメン店を見かけると、俄然モチベーションが上がり
何時間でも行列に並んでやる、というやる気が出るから、痩せるのは至難の業だ」
でも、太っているとインスリン抵抗性が強くなり、それが諸悪の根源になります
以前は、アクトスというインスリン抵抗性改善薬ものんでいらっしゃいましたが

「僕はアクトスがよく効く体質なんだが、残念ながら太ったので打ち止めになった」  うへー 
核内受容体という受容体は、普段は細胞質にあり、伝達物質が結合すると初めて核内に
移行して遺伝子転写を調節する事で、体内の重要な生理反応を制御しています
アクトスは、ペルオキシソーム増殖剤活性化レセプター(PPAR)γという核内受容体
に結合し、インスリンの作用を増強しますが、アクトスが効くと脂肪が膨らみ、太ります

「先生もアクトスのみ始めたら、これまで以上に運動しなきゃイカンと言ってたが  かおまる 
女房は体型維持の為熱心にジムに通っているが、僕は体型など全く気にしていない」

まぁ、血圧の薬のアバプロにも、おまけの作用で、PPARγ刺激作用がありますので
それを期待して処方されていますし、アバプロには、腎の近位尿細管にある尿酸トランス
ポーター(URAT1)を抑えて
尿酸の再吸収を防ぐ尿酸排出促進作用も、少しあります

「尿酸に関しては、強い薬に変わってから、6mg/dLd代に下がって来ている」  スマイル
尿酸は、キサンチンから、キサンチン酸化還元酵素(XOR)の働きで作られますので
XORを阻害すれば尿酸生成を減らせますが、以前使っていらしたアロプリノールという
XOR阻害剤はキサンチンと競合してXORを邪魔するのに対し、ウリアデックは
XORがキサンチンと結合する部位に先回りしてくっつきますので、作用が強力です

「尿酸値は基準内に収まったので、今回は中性脂肪薬をアクトスもどきにするそうだ」  かおまる
今回中性脂肪降下薬がリピディルというお薬からベザトールに変わっています
中性脂肪(TG)降下薬は、核内受容体PPARのγではなく、αの方を刺激します
PPARαが活性化されると、脂質代謝が改善し、TGが減少すると言われています

「薬には副業を持つ物があって、その二つの中性脂肪の薬にも副業があるそうだね」  かおまる
リピディルにはアバプロと同じ、URAT1阻害による尿酸排出促進作用があります

「ウリアデックは尿酸が出来無い様にして、リピディルは尿酸を体外に出すんだな」  かおまる
ベザトールはPPARγも刺激しますので、アバプロ同様アクトス類似作用があります
両方共、アクトス程はインスリン抵抗性改善作用が強く無いので、体重増加の副作用
も無くて
ある意味便利ですが、高TGは肥満型糖尿病には典型的な症状だと言えます

「ラーメン好きなのもあるが、太っているのはオヤジからの遺伝だから仕方がないよ」  かおまる
DNAという設計図があっても、体は必ずしも設計図通りに様々な形質を発現する
訳では無く、DNAの中で転写する部位と転写しない部位を適切に制御しています

「遺伝子が同じ双子やクローンでも、見た目が少しずつ違う、と聞いた事がある」  かおまる
遺伝子はゲノムと呼ばれ、その転写制御機構の事をエピゲノムと呼んでいますが
ゲノムと違いエピゲノムは、環境や生活習慣によって変化するので、肥満すると
DNAの重要な部分にメチル基が付いて、遺伝子転写を阻害するエピゲノム変異を
起こし易く、それがまたさらに、高脂肪食に対する依存症を形成し肥満を助長します

「僕は、元プロ野球選手の様な危険な依存症は無いが、ラーメン依存症ならある」  えへ5 
高脂肪食依存症は、麻薬やニコチンやアルコール等の依存症と同じで、脳内で
ドパミンによって伝わる報酬系に異常が生じて、満足感が得られる閾値が上昇し
従来の量では脳が報酬を得られなくなって摂取量が増え、依存症が形成されます

「僕も、ラーメンを二人前平らげるのが当たり前になってしまっているよ」  汗1  
動物性脂肪の過剰摂取による脳内報酬系のドパミン・シグナル低下は、ドパミン2
受容体の遺伝子転写開始領域で、DNAメチル化が亢進
しているせいで起きます

「満腹だって知らせるドパミン受容体のDNAが、読み取れなくなっているのか」  驚き1
しかも、麻薬やニコチンやアルコール等の依存症ラットより、高脂肪食依存症
ラットの方が
、依存物質を絶ってから依存性消失迄の期間が、長引くそうです

「反社会的薬物依存よりも、合法的なラーメン依存症の方が根が深いとはな」  かおまる
中々痩せられないのは、動物性脂肪や砂糖に対する耽溺性があるからで、それを
頑強にしているのは、高脂肪食習慣によって形成されるゲノム修飾なのです

「僕は自分の意志で太っているつもりだったが、メチル基に支配されていたのか」  冷汗2
さらに、高脂肪食摂取はPPARγ遺伝子の転写開始領域のDNAメチル化
亢進させるので、インスリン抵抗性を悪化させて、内臓脂肪が蓄積します

「PPARγ遺伝子が読み取れなくなると、アクトスもどきの効き目が無くなる」  冷汗4
エピゲノム異常は、食事や運動等を見直すと、比較的容易に改善されると言われ
男性肥満者が減量すると精子のエピゲノムが大きく変化する事が報告されています
逆に言えば、放置すると、エピゲノム変異は次世代に迄引き継がれてしまうのです

「僕は、オヤジの不摂生のせいで太るDNAに変化したDNAを受け継いだのか」  かおまる
エピゲノム変異はさらに、癌の発症との関連性も指摘されています
多くの癌は、癌抑制遺伝子のDNAにメチル基が付いて、遺伝子を読み取れなくなり
癌を食い止められなくなって発病するので
DNAのメチル化を解除する事で
白血病を前段階で留める治療薬が、実際に骨髄異形成症候群で効果を上げています

「DNAのメチルを取れる薬があるのなら、肥満症にも使って貰いたい位だ」  かおまる
ヒトゲノムが解明された今も、肥満症の原因は遺伝子だけでは説明出来ず、寧ろ
過食や運動不足が遺伝子転写を変えてしまう事で、代謝や内分泌の恒常性が失われ
太り易い体質となる、エピゲノム・メカニズムの方が重要だと言われています

「先生が『君の痩せるスイッチはどこにあるんだ』と嘆いていたが、多分どこかの  汗5
DNAのメチル基の下に埋もれているんだと思う」









(注)元々一つの受精卵に由来する体の細胞が、様々な器官に分化して行くのは
エピゲノムで制御されているからで、エピゲノムには、DNAのメチル化
DNAを取り巻くヒストン蛋白の修飾(メチル化やアセチル化etc)
等があり、環境や生活の変化により変わっていくものだそうです
又、エピゲノムも親から子へと遺伝するそうです


琉球大学の 益崎 裕章教授によると
『脳内報酬系の機能破綻は、種々の依存症の病態とも関わっており
エピゲノム医療が一連の依存症を改善する鍵となる可能性にも目が離せない』
(食習慣の乱れがゲノム修飾を介して肥満症を誘発するメカニズム)
との事でしたが、その他の依存症にもエピゲノム治療が奏効すると良いですね

他に参考にしたのは、DITN 2016年9月号
『運動と食事はエピゲノムの変化に大きな影響を与える』





『頑張ったら苦手を克服出来て、成績が上がった』という努力が報われた感
『人に親切にしたら感謝され、誉められた』という奉仕が報われた感等で
報酬系が活性化する様な経験を積み重ねさせる事が子育ての上でも重要ですね

オモチャを与え過ぎたりしてスポイルされて育つとダメ人間になる事が
まさかエピゲノム変異を起こしてなるものだとは、思いもよりませんでした

もう私は子育て済んでしまいましたが、同僚はまだお子さんが小学生
学童のバザーがあるとの事で、『全国多肉の会』(←そんな会は無い)会員の
私としては黙って見過ごす訳にはいかず、多肉寄せ植えを作って出す事に(左の写真)
(去年出した時は、好評ですぐ売り切れたそうなので~~)

普及種ばかりですが、寄せ植えにするとソコソコ可愛いです

 多肉寄せ植え1  多肉寄せ植え2
 
買い物依存症なども、『足るを知る』DNAにメチル基が付いて報酬系異常を
起こしているのかも知れないと反省し、最近多肉を買いに行くのを自重しています

メチル基なんかに支配されるのは嫌ですもん(と言いつつヤフオクで買っている)



先日、家族でいつものレストランに行きました
海上に浮かぶ宴会場ではパーティーが開かれていました

 TYハーバー1  TYハーバー2
 TYハーバー3  TYハーバー4



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プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

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エコライフ

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