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歩留まり(ぶどまり)の悪い薬

歩留まり(ぶどまり) : 製造品中の出荷出来る良品割合 (ここでは生体内利用率をさす)

具礼府フル夫さん(仮名)、今回メバロチンからリピトールというお薬に変わりましたね
「コレステロールが思うように下がらないので、強い薬に変えてみることになったよ」
おっしゃるように、今までよりも強いものになりました  今度のリピトールは
グレープフルーツジュースと相性の悪いお薬ですのでご注意ください 

「グレープフルーツって体にいい印象があるのに、何がよくないんだろう?」  汗
グレープフルーツに含まれるフラノクマリンという成分が、消化器の小腸のCYP3A4
(シップ・スリー・エイ・フォー)
という代謝酵素と結びついてダメにしてしまうそうです

「はは~ん、その 『シップ何とか』 がないとリピトールが効かない訳だ」  えへ3
逆です、CYP3A4はリピトールと小腸で結びついて効かなくする薬物代謝酵素です

「へぇ? じゃ、フラノクマリンはむしろリピトールの働きを助けてるじゃない?」  驚き1 
そうなんですが、効き目が強くなり過ぎてかえってよくないんです

リピトールは小腸で吸収される時に、CYP3A4によって代謝され活性を失いますが
フラノクマリンも同じ酵素で代謝され、しかもその代謝産物がCYP3A4自身を
失活
させてしまいますので、体が新しくCYP3A4を作り出すまでの数日間
リピトールが効き過ぎる状態になってしまいます

「意味が解らないなぁ、薬が効き過ぎないように最初から少ない量にしとけば?」  ブー1
ところが、静脈注射した薬品は100%効きますが、口からのむとそうもいきません

のみ薬の中には体内に吸収されないで消化器内にとどまって働くお薬もありますが
大多数は胃や小腸で吸収され、門脈というところを通って肝臓を経て血管に入って
全身に運ばれてからが活躍の場なのです  ところが、お薬をあくまでよそ者と
みなしている体
は、さっさと代謝して効かない状態に変えてしまおうとしますので
大抵のお薬は、血液中に到達するまでにある程度目減りしてしまうのです
これを肝初回通過効果と言いまして、薬品によって減り方の割合が違います

「お薬にも歩留まりがいいのと悪いのとあるんだね」  汗5
その通りです  『グレープフルーツジュースを毎日1.2L飲んだ場合
リピトールの効力が2.5倍になった』 という事例からざっと逆算しても
CYP3A4のせいで、最高でものんだリピトールの40%しか利用出来ていないのです

「つまり、普段は40%以下という歩留まりが悪い薬が、その 『シップ何とか』 を
邪魔するグレープフルーツジュースを飲むと、格段に歩留まりが改善され
その結果、効き目が強くなり過ぎてかえって体に良くない、という皮肉な話なんだね」
  スマイル
そうなんです  それと同時に実は、科学が発達して微量でよく効くキレのよいお薬
開発されたからこそ起きてきた現象、という皮肉な話でもあるのです

「医薬品の世界でもナノテクノロジーがあるんだ」  えへ4
お薬とは言っても体には異物ですから、少ない量で済むのであれば
体への負担も軽くて済み、その分たくさんのお薬を併用することも可能になりました

「僕だって、コレステロールと糖尿と血圧と、3種類ものんでるもんね」  うへー
具礼府さんに出ているのは、リピトール5mgと、アマリール1mgと、ブロプレス2mgですね
この三つを単純に足しても 5+1+2=8mg ですが、50年前に出た
糖尿病薬のトルブタミドは一錠で500mg、高血圧薬のメチルドパは250mgもあります

「ひぇ~っ、昔と今じゃ100倍もの開きがあるんだね!」  驚き1
肝初回通過効果には限界がありますので、500mg錠のうち1mgがそれで失われても
0.2%の損失ですが、2mg錠のうち1mgが失われると50%の損失となります

「分子が同じでも分母が小さければ、数字として大きくなるものな~  冷汗1 
歩留まりの悪い薬は、裏を返せば、微量でよく効く体に負担の少ない薬ってことなんだ  
でも、そのナノテクがかえって災いして、普段口にするような食品の成分によっても
大きく影響を受けてしまう程、量の調節が繊細な薬でもあるってことなんだねぇ、納得~」
  スマイル2

昔のお薬でもグレープフルーツジュースによって作用が増強されるものが
あったのかもしれませんが、その影響は無視できる程小さかったのではないでしょうか
フラノクマリンはグレープフルーツの果実にも含まれていますので
リピトールをのんでいる間は、ジュースも果実も摂取しない方が良いとされています

(注) 果物の中でも糖度が低いグレープフルーツは、安価で、しかも
    不整脈防止や糖代謝に重要なカリウム源として糖尿病の方に有用で
    ビタミンCやクエン酸やペクチン等も含んで抗酸化作用もあり、理想的な果物と言われます

(注) フラノクマリンはCYP3A4にとって自殺基質として働き、CYP3A4からみれば
    自分で解毒した産物によって自分がダメになってしまうことになります
    但し、フラノクマリンは肝臓のCYP3A4には影響しないといわれています

(注) CYP3A4により代謝され、グレープフルーツジュースとの間に相互作用のある医薬品の
    特徴として、経口投与時のAUCが静脈内投与時と比べ25%以下であるとの報告があります



  もち米豚肉シュウマイ   豚キムチ   豚肉入りキンピラごぼう

豚インフルエンザ蔓延阻止する為に、愛する?豚さん達が犠牲にされたらどうしようと
右往左往していた我が家は、とても豚肉好きの一家です
もち米豚肉シュウマイと豚キムチと豚肉入りキンピラごぼうです

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プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

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