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血栓番長 転じて出血番長

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~





 
江戸 喜佐袢(えどきさばん)さんは、風邪の後、咳だけが長引いています

「痰に血が混じっているのを見た時は、喀血だ! とびっくりしたよ~」  冷汗2
咳がひどいと、咽頭粘膜の血管が一時的に破れて血が混じることもありますよ

「血液サラサラのリクシアナという薬をのんでいる事も、良くないらしい」  汗 
確かにリクシアナの様な血液凝固阻害剤をのんでいると、血痰も出易くなります
今回、強力な咳止め薬のリン酸コデイン散と、止血剤のアドナが出ていますね

「呼吸器科医が、リクシアナはどうしてものまなくちゃいけないのか  かおまる
血管外科医に談判してくれたけど、案の定、のんで下さいと言われちゃった」
残念ながら、心房細動という不整脈が原因で抗凝固剤をのんでいる場合には
服薬を止めると、心原性脳塞栓症という命に関わる状態になる危険があります

「長嶋茂雄さんやオシム監督や小渕恵三さん、がなったやつでしょ?」  かおまる
心房細動は、不整脈としては致死的ではありませんが、心房が痙攣する様に
小刻みに震えて心房内の血流が淀むので、左心房壁に血栓が出来易くなります
万一それが剥がれて脳に飛んで行くと、脳の太い血管が突然閉塞され
細い血管が詰まる脳梗塞よりも梗塞範囲が広くなって、重篤化するのです

「でも、不整脈が原因で血液サラサラ薬をのんでいるのは、オヤジの方だよ」  ブー1
そう言えば、江戸さんのお父さんも抗凝固剤のワーファリンをのんでおられますね

「糖尿もあるオヤジは、心房細動が見つかったら即、ワーファリンのむ事に決まった」  かおまる
リスクファクターが少なければ、心房細動でも抗凝固療法をしなくて済みますけどね

「血液サラサラの薬をのめば出血し易くなるので、それなりの危険を伴うからね  かおまる
僕だって止むを得ずのんでいるんだから、深部静脈血栓症だから仕方ないけど」
深部静脈血栓症で抗凝固療法をする場合は、条件次第では止められる事もあります

「エコノミークラス症候群ってやつで、災害で避難生活中の人にも多いらしいね」  かおまる  
深部静脈血栓症は、足の深部にある静脈に血栓が出来る病気で、万一それが剥がれて
肺に飛んで行くと、肺塞栓症を起こして呼吸困難となり、命に関わる場合もあります

「要するに、心房細動では心臓→脳で起きる事が、足の静脈→肺で起きるんだね  かおまる
僕も肺塞栓症で一度入院して、それ以来血液サラサラの薬をのんでる」

薬歴を見ると、5年前に退院時処方としてワーファリン6mgで服用を開始され
2年前に、ワーファリンを中止して、リクシアナ30mgに変更されていますね

「毎回血液検査が必要なのと、納豆を食べられないのが辛くて、変えて貰った」  かおまる
ワーファリンは、血液凝固因子合成に不可欠なビタミンK(VK)の働きを邪魔
して、凝固を阻止しますので、VKを多く含む納豆等の食品を食べられません
又、有効安全域が狭い上に、効果に個人差が大きくかつ変動し易いので、効果の
指標となるPT-INRが至適治療域になる様に、量を調節しなければなりません

「ワーファリンのんでいる間は、度々のむ錠数が変わって覚えるのが大変だった」  うへー 
0.5mg錠を半錠刻みで0.25mg間隔で調節していたので、煩雑でしたよね

「それにオヤジは通常量で効いているから良いが、僕は5~7mg必要だったし」  冷汗1
ワーファリンは、VKの還元酵素VKORC1に、VKと競合結合して、効果を
発揮しますので、このVKORC1に遺伝子変異がある人では効き難くなります
逆に、肝臓でCYP2C9という代謝酵素で分解されるので、その代謝力が弱い
遺伝子変異があると、効きが強くなり、効き過ぎによる出血の危険性も増します

「リクシアナは血液検査要らないし、納豆も青汁もクロレラも平気なので有難い」  かおまる 
リクシアナは血液凝固第X因子(FXa)を阻害するお薬で、効果に個人差が無く
用量設定も比較的簡単
で、さらに、このタイプの抗凝固剤は素早く効果を表します

「ワーファリンは効くのに1~2日かかると言われ、入院中点滴しながら導入した」  汗5  
ワーファリンにはVK依存性凝固因子の産生抑制効果と共に、VK依存性線溶因子
の産生抑制効果もあり
、凝固抑制効果より線溶抑制効果が早く出てしまう為
服用開始直後は線溶抑制効果が強く、一時的に血栓が溶けにくい状態になります

「だからその間、ヘパリンという抗凝固剤の点滴も併用して、しのいだんだよ」  かおまる
ワーファリンが効いて来るまでの間ヘパリンを併用する事をヘパリンブリッジ
言いますが、リクシアナですとヘパリンブリッジ無しでも、初期導入が可能です

「肺塞栓症で緊急入院した5年前は、リクシアナはまだ適応が無かったからな  かおまる
でも変だな、オヤジがワーファリンをのみ始めた時は点滴なんかしなかったよ」
治療の遅れが命に関わる肺塞栓症に比べ、心房細動で脳梗塞予防の為に抗凝固療法
を開始する場合は、入院して点滴迄して導入する程、緊急性が高く無いので
外来でINR測定しながらワーファリン単独療法で開始しても十分だそうです

「確かに、喘息だと思って呼吸器科受診しただけなのに、左足だけ異常に腫れて  かおまる
いるのがあやしいと言われ、即入院となったので、結構深刻な状態だったんだね」
呼吸困難で救急搬送される患者さんの中には、結果的に肺塞栓症だったという方も
多く、一刻を争う事態の割に診断がつき難いので、手遅れになる方もあるのです

「僕の場合は、先生がすぐにピンときて、心エコー撮ってくれたので命拾いした  えへ5 
血栓が出来たてなら溶ける可能性もあるので、カテーテル突っ込んで薬剤噴射した」
血栓は時間経過と共に固くなって溶けなくなりますが、出来てから1~2週間以内
ですと
、ウロキナーゼ等の血栓溶解剤を血栓内で噴射して溶かせる場合もあります

「凝固抑制剤は、血栓が出来ない様に予防するだけの、消極的な薬なのに対し   かおまる
血栓溶解剤は、出来た血栓を破壊して溶かす、攻撃的な根本治療薬だね」
ですが、血栓溶解剤は、使う時期を間違えると、出血性の副作用を起こし危険です
生体内には元来、血栓を溶かす線溶系の働きが備わっており、ウロキナーゼは
線溶系を担うプラスミンという物質の産生を増やして、血栓を溶かします

「体内には元々、血栓を溶かす機能が標準装備されているんだね」  スマイル2
怪我をして出血すると、まず血小板による一次血栓が出来て、次に凝固反応により
血小板血栓をフィブリンが被い固めてフィブリン血栓を作り、止血が完了します

「カサブタが固まる事で血が止まり、傷が治るんだものね」  えへ4 
線溶系は、止血後不要となった血栓を溶解し傷口を元通りの綺麗な状態に掃除する
抗血栓機構なので、先天的異常で線溶系が働かないと血栓症になるそうです

「僕も退院時でも壁在血栓があったから、血栓が出来易い体質なのかも知れないな」  かおまる
ガイドラインによると、肺塞栓症を起こしても、脱水や長時間同じ姿勢でいた等
発症原因がはっきりしていて、突発性で遺伝的素因も無い場合は、3~6ヵ月で
抗凝固療法を終了
出来ますが、再発の恐れがあると無期限に継続するそうです

「僕も、凝固検査値のDダイマーが中々下がらないので、薬を止められないかもと  かおまる
半ば諦めてはいるんだけど、そんな僕が止血剤をのんで、血栓が出来たりしない?」
今回のアドナは、血管を丈夫にして止血するタイプのお薬ですから大丈夫です
別の種類のトラネキサム酸という止血剤ですと、プラスミンを抑えて止血します
ので、血栓を安定化させてしまい
、血栓症の方には慎重投与となっています

「それなら、これから先も出血した時は、アドナを処方して貰うとするか  かおまる 
ずっと血友病状態と付き合わなきゃならないんだから、又出血が起きそうだよね」









参考) 肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、 治療、予防に関するガイドライン






線溶系異常による血栓症を来す、プラスミノゲン異常症は、日本人で多いそうです



ワーファリンは効果発現に1~2日かかり、中止後効果消失も時間を要します

ワーファリンからリクシアナに切り替える場合は、ワーファリン投与中止後
PT-INRが治療域の下限以下になったことを確認後に切り替える事

逆に、リクシアナからワーファリンに切り替える場合は、抗凝固作用の維持に注意し
PT-INRが治療域に入る迄は、従来のリクシアナ服用量の半量と
ワーファリンとを併用
する、ヘパリンブリッジの様な配慮が必要です



ワーファリンの解毒剤はビタミンKですが、Xa阻害剤の解毒剤も開発中の様です

その記事の中に、ガイドライン作成に関わった医師達のコメントがありました
それによると「ワーファリンによる抗凝固療法は厳密に行っていない」との事

何故なら「統計上100人の脳塞栓を予防出来ても、1人の医原性脳出血を作るのは
大きなトラウマとなるから」
だそうで  

医師にとっても、抗凝固剤による大出血は、何としても避けたい事象の様です



以前、ワーファリンを7mg以上のんでもINRが上がらない患者さんがあり
ワーファリンの作用減弱している物があるんじゃないかと、循環器医に逐一
併用薬を聞かれましたが、あの方も遺伝子変異だったのではないかと思います



エリキュースをのんでいらっしゃる患者さんが、職場で転倒して
鼻の頭を切り、救急搬送され、何針か縫ったそうです

怪我は大したこと無かったものの、一旦診察終了してから
待合室で待っている間にも血が止まらなかったので、再度
診察室に入り、結果的に縫う事になったそうですが、搬送時に
「血液サラサラの薬をのんでいる」と伝えたにもかかわらず
救急車の後から、警察車も来たので、驚いたそうです

出血量が多くて、何らかの事件が起きたと勘違いされたのでしょうか・・・

ストーカー被害に遭っていると訴えても、中々動いてくれないという警察

その警察をいとも簡単に出動させてしまうエリキュースって
ある意味凄い
、と思ってしまった次第なのでありました






いよいよ多肉いじりの季節ですね~~~(笑)    ←年中じゃないか 
寄せ植えの色もまだ残っていますし、我が家で増えた苗もあります

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5層の多肉タワーを作ってみました     上から見るとこんなかんじ

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群生株になったものもあります

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家族から血友病扱いされる男

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~





整形外科と循環器科の処方箋を持っていらした 桑原 朱津傑(クワバラしゅっけつ)
さんですが、今回整形の方は湿布剤だけで、内服薬は出ていませんが大丈夫ですか?

「痛み止めのんでも治る訳じゃないから、痛い時だけのむようにしてって言われたんだ」  かおまる  
確かに、鎮痛薬は根本治療薬では無く、あくまで対症療法薬で、胃にも障り易いですし
リウマチ等の強度の炎症性疾患でもない限りは、漫然とのみ続けない方が賢明です

「リウマチとかの大それた病気じゃなくて、ただの腰痛持ちなのさ~」  かおまる
循環器の処方箋は先月と同じ、アダラートCR、メインテート、コバシル、リバロ
ワーファリン、プラビックス、バイアスピリンで、ワーファリンは今回も2錠ですね

「僕は長嶋さんやオシム監督と同じ不整脈なので、ワーファリンとは縁が切れないんだ」  かおまる
心房細動80歳以上の1割にみられる不整脈で、これがあると左心房に血栓が出来易く
それがはがれて脳に飛んで大きな血管を閉塞するのが心原性脳塞栓症で、突然大きな血管が
詰まるのでアテロームやラクナ等の他のタイプの脳梗塞に比べ、重篤化し易く、致死率も高く
心房細動がある人はない人に比べ、5倍も脳梗塞を起こす確率が高いと言われています

「寝たきりにはなりたくないので、血液を固まり難くする薬はしっかりのまなくちゃな」  かおまる  
永続性心房細動になると、血液凝固を止めるワーファリンを継続してのむ必要があります

「血液を固まり難くする薬でも、最近は納豆を食べても大丈夫な薬もあるらしいけどね」  かおまる
ワーファリンは血液凝固に関わるビタミンKを抑えて凝固を止めますが、ここ数年
ビタミンKとは別の部分に作用して凝固を止める非ビタミンK拮抗抗凝固薬(NOAC)
と呼ばれるお薬が次々に発売され、それですとビタミンKを多く含む納豆も食べられます

「でも僕にはワーファリンがあってるよ、今日もINRは2.0でバッチリだった!」  えへ5 
INRは血液凝固の程度を表す検査値で、ワーファリンを服用していない状態を1.0
として、数値が高くなるにつれて凝固し難くなり、逆にその分出血性の副作用も増えます

「INRが高くなり過ぎると、今度は血が止まらなくなって、それはそれで恐いからな」  汗  
頭蓋内出血を起こしたら命に関わりますからね~心原性脳塞栓症予防と出血リスク防止の
両方の観点から、INRは1.5~2.5の範囲に保つのが最良と言われています

「それに加えて、ステントを入れたから、血小板を抑える薬も、2つのんでるしね」  かおまる  
半年前に狭心症を起こされて、冠血管ステント留置術を受けられて以来、血小板の作用を
抑えるお薬が、プラビックス、バイアスピリンの二種類追加になりました

「皮肉にも古いタイプのステントだと、血小板を抑える薬は短期間で済むそうだが」  かおまる  
最近主流なのは、再狭窄を防ぐ目的で、ステントの表面に抗癌剤や免疫抑制剤などの
細胞増殖を抑える薬剤をコーティング
した薬剤溶出ステント(DES)です

「癌の薬なんか塗ってあっても大丈夫なのか? 副作用が恐い気がするが・・・」  冷汗1  
DESに塗布された薬剤は全身には影響なく、冠動脈のみで作用しますので心配無いです
従来型ステントはベアメタルステント(BMS)、つまり薬物を塗っていない金属剥き出し
のステント、と呼ばれますが、DESの方が血管を開存させる効果には優れているものの
BMSよりも血栓形成されるリスクが高いので、抗血小板剤服用を継続する必要があります

「しかしこれだけ血液サラサラの薬のんでると、怪我したら血が止まらなくなりそうで恐い冷汗4
血液を固まり難くする薬か血小板を抑える薬か、どっちか片方で済ませる事は出来ないの?」

大勢の患者さんのデータを分析した結果では、心房細動には抗凝固剤が、ステント血栓症には
血小板抑制剤
が有効と有意差が出ていますので、やはり双方とも止められませんね

「医師も、1年は辛抱してのんでよ、と言ったが、1年したらどれか止めていいの?」  かおまる
抗凝固剤は、カテーテルアブレーションで心房細動を根治しない限りは、継続する必要があり
ステント血栓予防の為の血小板抑制剤は半年から1年後に、2剤を1剤に減量する事は可能
ですが、プラビックスかバイアスピリンのどちらか1剤は継続しなくてはなりません

「1年たっても、1種類減るだけか・・・僕が怪我したら一大事と、家族には、やれ  冷汗2
転ぶなとか頭打つなとか包丁は持つなとか、まるで血友病の様に扱われて気が滅入るんだ」

確かに、血小板凝集と血液凝固という止血に重要な過程を悉く止めている訳ですから
血友病ではないのですが、血友病と思って対処する位で丁度良いと思いますよ

「だが、整形外科医までグルになって、痛み止めも出血に良くないと言い出す始末で」  泣き1
それで、鎮痛剤の非ステロイド抗炎症薬(NSAIDS)が休止になったんですね~
NSAIDSは、胃粘膜保護作用のあるプロスタグランジンを抑えると共に、胃酸により
細胞膜を通り易くなって直接粘膜を傷つけますので、消化管出血を起こし易いのです

「確かに痛み止めは胃に良くないから、よく胃薬と一緒に出されるよね」  汗5 
胃酸を抑えるプロトンポンプ阻害剤等の胃薬を併用すると、胃障害を緩和出来ます
が、NSAIDSには、消化管以外でも出血リスクに拍車をかける恐れがあります

「痛み止めをのむと、ワーファリンの効き目が強くなるらしいしね」  かおまる 
ワーファリンは併用薬の影響を受け易いお薬なのですが、風邪で3日程NSAIDSを
のんだだけで、INRが2.5~3.0位にまで跳ね上がることは良くあるそうです
それに、抗血小板薬のバイアスピリンも実はNSAIDSの一種ですからね

「だからかな~医師も、薬を減らすとしたらバイアスピリンだな、と言っていた」  スマイル2  
大勢の患者さんを調べた結果からも、抗凝固剤とプラビックスの組み合わせが
梗塞や血栓予防にも、出血リスクが少ない面でも最良というデータがあるみたいです
又、最近は3剤併用すると流石に出血が恐いので、ステント留置後半年位で早々と
2剤併用に切り替える医師も増えて
きているようですしね~






(参考)①国立循環器病研究センター  循環器病情報サービス
②2013年発表のWOESTに関する記事
③2015年発表のデンマーク・コペンハーゲン大学ゲントフテ病院の
NSAIDと抗凝固薬使用下での重大な出血と血栓塞栓症の絶対リスクの研究

INRは、2.0~2.2の範囲が最も塞栓症が少なく、1.6~1.8だとやや増加
1.4だとかなり危険で塞栓症予防の意味を成さず2.4以上でも減り続ける事はなく
逆に、出血リスクはINRが低いほど当然ながら頻度は少なく、2.2位から急速に増加します 

結論はINRのベストは2.0~2.2だそうですが、実際には日本の多くの病院では
1.6~2.0程度にコントロールしてDAPT(抗血小板2剤併用)をしているそうです 

これを私なりに考えますと、やはり、出血性イベントを起こした場合は医原性疾患となるから
ではないかと思います

●心臓弁膜症で人工弁を入れた場合やリウマチ性僧帽弁膜症患者さんでは
NOACは血栓塞栓症及び出血合併症が増加し、利益が無くリスクのみが増加した為
今でもワーファリンが唯一の抗凝固薬です

●2014年、WOESTの結果を踏まえ心房細動治療の新たなコンセンサスが発表され

3剤併用療法(経口抗凝固薬+アスピリン+クロピドグレル)は
2剤併用療法(経口抗凝固薬+抗血小板薬の単剤療法)よりも出血リスクが有意差を持ち増加 

経口抗凝固療法継続中の心房細動における心ステント留置後の血栓症予防の為には
3剤併用療法の代替として経口抗凝固薬+クロピドグレルの2剤併用療法を考慮してもよい 

抗凝固剤としてNOACを採用するには、まだ今試験中で、エビデンスは限られているものの
血栓イベントを抑制出来なかったばかりか、出血リスクを増加させた、という感じで

又、新規P2Y12阻害薬の抗血小板薬、プラスグレル(エフィエント)に関しては
まだ推奨するだけのエビデンスは無いようです 

つまりは、NOACとワーファリンでは、出血リスクは今のところ有意差がなく
ワーファリンの方が、INRでモニタリングしながら投与出来、経済的でもあり
出血性イベントが起きた場合の解毒剤も用意されているので、一日の長がある
という所でしょうか? 

●DESでも最近は第二世代の物が主流となり、それだとステント留置後の
抗血小板2剤併用療法の早期中止が可能になって来ているそうです

COX‐2阻害薬やアセトアミノフェンでは、抗凝固剤や抗血小板薬と併用しても
出血リスクの増加は見られなかったそうです






GWは介護の旅でした 

最近怪我した時の止血が遅れがちになっていた義父は、INRを測って貰った所4でして
ワーファリンが急遽休止になり、一包化の中からワーファリンだけ抜きまして
思いがけず薬剤師らしい仕事をしてきました 

私事ですが、パソコンを新しくしました 
まだ慣れませんが、バージョンアップするとやはり楽しいですね 

新規PCが有意差を持って従来PCよりも使用感が良いかどうかは
今後のエビデンスに待つ所ですが・・・

何とか写真も取り込めまして、ほっとしているところです



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脳梗塞と脳出血の間にある僅かな安全地帯

~薬局でありそうな風景について架空の会話形式で説明しています~



心房細動という不整脈が見つかった 結益 暁子(けつえきぎょうこ)さん
ワーファリンという血液を固まり難くするお薬をのんでいらっしゃいます 

「血尿が出てビックリしたんだけど、どうやらワーファリンのせいらしいの」  驚き1
血液凝固を防ぐワーファリンをのんでいると、出血し易くなる訳ではないのですが
一旦出血すると止まり難くなるので、尿路で出血個所があると血尿が出る事もあります

「でも止血薬はのまない方が良いらしく、トランサミンは出してくれなかったわ」  かおまる
トランサミンは、血栓を溶かす線溶という働きを阻止して止血するお薬ですが
血尿の時にのむと、尿管で血液が固まってしまうので、安易にのんではいけないそうです

「先生は『血尿ならまだいいよ、脳出血起こしたら恐いけど』って呑気に構えてるけどさ」  汗
ワーファリンで頭蓋内出血を起こし易いアジア人は、西洋人よりもINRを低めに調節
しますが、結益さんのINRは2.0前後で、安定していらっしゃいますものね

「大好物の納豆を食べられないだけでも嫌なのに、出血の恐怖はあるし、お薬ののみ合せも
多いし、INRも測らなくちゃいけないし、ワーファリンのみ続けるのって一苦労だわ~」
  ブー1
心房細動があると、心臓で出来た大きな血栓が、血流に乗って脳に行き脳梗塞を起こし易く
太い血管が詰まるので広範囲に障害を受け、死亡率も高く、後遺症も重くなり易いのです

「巨人軍の長島茂雄名誉監督が心原性脳梗塞だったのは有名だものね」  汗5
ワーファリンは、血液を固まらせるビタミンKの働きを邪魔する事で、間接的に血液凝固を
防ぐお薬
ですので、納豆などのビタミンKを多く含む食品の摂取は制限を受けますし、他に
のんでいるお薬の影響も受け易く、効き目には個人差があるので、INRを測定して効力を
調整する必要がありますが、長年にわたり、唯一の心原性脳塞栓症予防薬だったのです

「去年、納豆を自由に食べても良い新薬が出たと聞いて、よっぽど心が動いたんだけどね」  汗1
プラザキサ(ダビガトラン)は、血液を凝固させるトロンビンを直接邪魔する抗凝固剤で
ビタミンKと関係しないので納豆の影響を受けず、個体差が無いのでINR検査も必要なく
併用薬のせいで効力が左右される事も無く、頭蓋内出血もワーファリンより少ないそうです

「でも『新薬は発売後一年迄、二週間毎に薬取りに来なくてはいけない』と言われて
それも面倒臭いなと迷っていたら、プラザキサのせいで亡くなられた方が出たと知って」
  かおまる 
死亡例には100歳などご高齢の方が多く、効果が良過ぎて出血性副作用が重篤化し易いので
年齢に注意して、腎機能をモニタリングしながら使用するよう、ブルーレターが出されました

「だけど、プラザキサはワーファリンより脳での出血が少ないんじゃなかったの?」  かおまる
プラザキサは胃のpHが低くないと吸収され難いので、酒石酸が含まれており、そのせいで
消化管出血はむしろワーファリンよりも多く、それが原因で死亡した方もあるようです
逆に、胃酸を抑えるお薬を一緒に飲むとプラザキサの作用が弱まると言われています

「ともかくその話を聞いて恐くなって、そのままずるずるワーファリンのんでいるのよね」  かおまる
ワーファリン自体も、脳梗塞予防効果と頭蓋内出血リスクのバランスを考えると安全域が狭く
一説には、INRを治療域下限辺りで良しとする医師が多かったのではないかとも言われ
効果が充分あるプラザキサに切り替えた事で、急に作用が強まる形になったのかもしれません
ワーファリンは、家畜の出血が止まらなくなった謎の病気の研究から、牧草の腐敗成分中より
発見された出血誘発物質ですので、元々、毒が薬になった諸刃の刃的なお薬ですからね

「ワーファリンが効き過ぎたらビタミンKがあるけど、プラザキサには解毒剤がないそうね」  かおまる 
ワーファリンの中和時でもビタミンKだけだと迅速さに欠けるので、血液凝固因子を併用
する事がありますが、今度新しく出る直接抗凝固剤血液凝固因子で解毒出来るようです

「ず~っと心原性脳梗塞予防薬はワーファリンしかなかったのに、急に新薬が出だしたわね」  かおまる
後遺症が重篤化し易い心原性脳梗塞は医療経済を圧迫しますし、血液凝固を直接阻害するお薬
の方が作用が安定して病気の管理も楽ですので、続々と新薬開発が進められてきたのです
新薬のイグザレルト(リバーロキサバン)は、プラザキサより上流の第Xa因子で凝固を
阻害する抗血液凝固剤で、プラザキサは凝固因子のプロトロンビン複合体を投与しても
中和するのに24時間かかったのに対し、イグザレルトは15分で中和されたそうです

「それは安心ね、イザという時の解毒剤があるかないかは大きな違いよね~」  えへ5
それに、プラザキサではワーファリンに比べて増加していた心筋梗塞が、イグザレルトでは
ワーファリンと同程度だったそうですよ、ワーファリンは以前は心筋梗塞にも使われていた位
のお薬
ですからね、最も、心房細動の人では心筋梗塞はむしろ稀だそうですがね

「でもそんな恐ろしい病気は増えない方が良いわよ」  かおまる
イグザレルトはワーファリンのように頭蓋内出血を起こす事はなく、又、プラザキサのように
消化器出血が増える事も無く、保険適応外ながらプラザキサとは違い解毒手段もあるのです

「その新薬も納豆OKのお薬なら尚更ありがたいわね」  スマイル2
勿論、直接抗凝固剤ですので納豆は食べられます、この春に発売が決まったそうですよ

「でも、その新薬に切り替えるかどうかは先生の腹一つだし、発売後一年は二週間分ずつしか
お薬出して貰えないんでしょ? やっぱり当分はワーファリンをのみ続けるしかないわよ」
  泣き1
ワーファリンも、ちゃんとINRを至適治療域の1.6~2.6に管理すれば、脳梗塞も
脳出血も両方心配ないそうですよ、古いお薬で価格も安く費用対効果にも優れていますしね

「納豆食べられないのが玉にキズだけどね」  かおまる




(注1) 直接抗凝固剤として開発されたキシメラガトランは効果でワーファリンに勝ったのですが、
2005年に肝機能障害で市場から撤退したそうです 

(注2) ワーファリンは、アスピリンと比べ、心筋梗塞を減らす文献はたくさんあり
心房細動でワーファリンを内服している方でも、心筋梗塞は抑制できていると考えられるそですが
何故ワーファリンが心筋梗塞予防に使われなくなったかというと、出血合併症が多いからだそうです


(参考) 日経メディカルオンライン 2012.03.05 
『プロトロンビン複合体濃縮製剤はリバロキサバンには拮抗薬として作用するがダビガトランには作用せず』
他日経MOの記事


素朴な疑問 : ワーファリンやプラザキサのように治療域が狭く、時として死亡例が出てしまうお薬が
どうして劇薬じゃないんでしょうか? 
劇薬のノルバスクで死亡例って聞いたことないのにねぇ






マーライオン8  マリーナベイサンズ1

ホテル8  ホテルのプール6

ホテル3  マリーナベイサンズ夜景7

ホテルの朝食6  アフタヌーンティー2

「ダメ。ゼッタイ。」・・・薬物乱用の話ではありません


旅行に行ってきました

ビュッフェ方式のアフタヌーン・ティーを頂いた時の事

娘が「お母さん達は、おかず→スイーツ、という順番で食べるでしょ?
私は、スイーツ→おかず→スイーツ、という順番で食べるから
お互い、どれが美味しかったか情報交換しよう」と言いました

私が茶色いパンのサンドイッチが美味しかったと教えましたら
娘は「この白いロールケーキはなんか美味しくなかった
私の味覚が変なのかもと思って一応全部食べたけど」と答えました

主人が試しにそのロールケーキをとって来て食べました
「おまえ、これ、ドリアンのケーキじゃないか!」
「これがあの噂に聞く、ドリアンだったのか~!」

その後娘は、胃袋からこみあげてくるものが全て、ドリアン臭がしたそうです

娘いわく、ターミネーターのシュワルツネッガーのように
I‘ll be back. とドリアンが戻ってきたそうです

今後、ドリアンを食べようとする人には「ダメ。ゼッタイ。」というそうです

私は、話の種に、主人のケーキを一口頂いただけでしたが
ドリアンを始めて食べ物だと認識した人に事情聴取したくなりました







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食物よ、汝行き先を誤れば、肺に辿り着くであろう

三カ月前一過性脳虚血発作(TIA)を起こして、バイアスピリンをのむことになった 
宴毛 護ッ勲さん(架空の人物)でしたが、その後脳梗塞を再発して緊急入院されました

「胃が痛くなったのでバイアスピリンを自主的に休んでいたのが、良くなかったらしい」  かおまる
幸い奥さんがいち早く気付かれて、迅速に対処されたので軽く済んだんですね
退院後は、脳梗塞再発防止のお薬が胃に障らないプレタールODに変わっています

「今度脳梗塞起こしたら離婚するって妻に脅されたから、今はしっかりのんでるよ」  汗5   
他に、血圧を下げるレニベースと、脳の神経の流れを改善するシンメトレルが出ています

「血圧はさほど高くないんだけど、高血圧をしっかり治療するようになったからこそ
日本人の死因トップだった脳卒中が激減したんだって、医者が唾飛ばして力説するもんでね」
  かおまる  
血圧の高さと、脳卒中になったり、それが原因で死亡する確率とは、正比例するそうです

「今の死因トップは癌だもんね、二位が心臓病で、脳梗塞は三位に陥落したようだ」  かおまる
厚生労働省の人口動態統計によると、四位は確か肺炎でしたね

「肺炎で死ぬのは痩せた人! かおまる  僕みたいに太ってると血液ドロドロ系の病で死ぬのさ
昔から、結核とか気胸とか、肺を病むのは痩せっぽっちと相場が決まってるんだよ」

高齢者の肺炎は細菌やウイルスによる感染性肺炎は案外少なく、8割が誤嚥性肺炎だそうです

「誤嚥って食べ物が肺に入っちゃう事でしょ? かおまる  僕も脳梗塞の後、食べ物をのみ込み難くなって
むせる事もあるので、妻が心配して、料理を細かく刻んだり、トロミをつけたりしてくれるんだよ」

食べ物をのみ込む時は、口腔と鼻腔を遮断する軟口蓋と、食道と気道を遮断する喉頭蓋という
二つの蓋が正しく閉じて、食べ物が鼻や気管に入らないような仕組みになっていますが、万一
誤って肺に入りそうになると、嚥下反射や咳反射が起きて、誤嚥を防ぐように出来ています

「脳梗塞を起こすと、そういう正常な防衛反応が機能しなくなるんだろうね」  かおまる  
脳梗塞になった事が無くても、本人も気付かない程のごく軽い 『隠れ脳梗塞』 が偶然
脳ドックで見つかる場合もありますので、誰もが年齢と共に誤嚥し易くはなるのです
特に、大脳皮質よりも、大脳基底核の脳梗塞を起こした場合には、注意が必要です
嚥下反射や咳反射を司る神経伝達物質のP物質は、大脳基底核で作られるドーパミンの刺激
を受けて生成されるからなのですが、誤嚥性肺炎は肺ではなく脳の病気と言われています

「妻は痩せてるから、よく風邪ひいてこじらせるけど、僕は栄養が足りてる分風邪ひかないし
ひいても軽く済むのが唯一の取り柄だったのに、肺炎になり易い状態になってたなんてなぁ」
  泣き1  
宴毛さんに出ているレニベースは、ACE阻害薬という種類の血圧を下げるお薬ですが
P物質の分解酵素を抑制する作用もあるので、誤嚥性肺炎を1/3に減らすそうですよ
又、シンメトレルも脳内伝達物質ドーパミンの放出を促進するので1/5に減らしますし
プレタールODは脳梗塞防止薬の中では唯一、誤嚥性肺炎を減らす効果が報告されています

「血圧の事だけじゃなくて、色々な効果を考慮して薬を出して貰ってるんだね~」  えへ4  
誤嚥性肺炎は一旦発症すると治療が困難で、死亡率も高い為、予防がとても重要なのです

「待ってよ、それじゃ、肺炎の8割が誤嚥性で、誤嚥性肺炎が脳の大脳キテイカクという部分
の病気だとしたら、脳の病気は心臓病を抜いて死因第二位に躍り出るんじゃないの?」
  驚き1  
心疾患16%、脳血管障害12%、肺炎9%、ですから繰り上がるかもしれませんね
高齢者の肺炎は夜作られると言われる位、ぐっすり眠っている時間帯に誤嚥の危険性が増します

「僕はむしろ寝付きが悪くて困ってるんだ  ブー1  それで時々、妻の睡眠薬を拝借してのんでたら
医者に 『そもそも他人の薬を貰ってのむなんて言語道断だけど、脳梗塞を起こした人は特に
そんなことやっちゃダメ!』 って叱られて、僕にあった薬を出して貰うことになったよ」

体内時計を司る脳の神経に働いて、自然な眠りにいざなうロゼレムというお薬が出てますね

「妻がのんでるのはベンザリンという薬だけど、僕にはそれじゃ強過ぎるんだって」  汗  
ベンザリンベンゾジアゼピン受容体に作用して、脳の神経を抑えて強制的に眠くする
関係上、大脳基底核のドーパミンも抑制するので、誤嚥性肺炎が起こり易くなります

「安易に妻の薬をのむのは危なかったんだな、妻も薬の減りが早いので怪しんでるし
医者が、ロゼレムは 『夜だから眠くなる』 状態にする薬で、ベンザリンは 『脳が疲れた
から眠くなる』 状態にする薬だって言ってたから、無理やり脳を疲れさせるんだろうな」
  かおまる
誤嚥の危険性のある人は、強い睡眠薬や抗コリン薬や筋弛緩薬は避けた方が良いようです
食物成分の、カプサイシンはP物質の放出を促すので、誤嚥性肺炎防止に効くようですね

「好物のキムチをせっせと食べ、薬も今度からはきちんとのんで、リハビリ頑張るよ  スマイル2  
若い頃は仕事ののみ込みが早いと褒められ、稼ぎも良く、その甲斐あって結婚出来たけど
今じゃ 『食べ物ののみ込みが悪く』 なって離婚されそうだなんて皮肉だよね」

奥さんが傍にいらっしゃらなければ、誰も救急車を呼んでくれなかったでしょうからね



(参考) 「脳卒中ガイドライン・2009」 ほか





(独断的) メロンパン・ガイドライン・2011

クラスト部分は、豊潤なバターと卵の風味があってサクサクとしていること
推奨グレードA強い科学的根拠があり、行うよう強く勧められる)

パン生地部分は、しっとりとしている中にもふんわりとしていること
推奨グレードB科学的根拠があり、行うよう勧められる)

クラスト部分にメロンのフレーバーがついていること
推奨グレードC科学的根拠はないが、行うよう勧められる)

内部にメロンクリームが充填されたものに関しては、美味しいというエビデンスが見当たらない
推奨グレードD無効性あるいは害を示す科学的根拠があり、行わないよう勧められる)

メロンパン





うちの犬も誤嚥性肺炎でした・・・(涙)
四つ足の動物は重力の助けがない分、GERDになり易く、胃酸を誤嚥し易いようです


最近、野菜のポタージュにはまっていますが
生クリームを使うので、ダイエットを常に 『心がけている』 娘にはちと不評です


  ハンバーグときのこのポタージュ  フィッシュフライと牛蒡のポタージュ






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古代はマンモスを追いかけオール 今はカラオケでオール

(前回の続きです)
市味ナキ子さんのお母様一過性黒内症を起こされたのは確か一年前でしたよね
「もう一年になるかな~  朝急に母から携帯がかかってきて、突然右目が真っ暗に
なったと言われ、慌てて救急病院に駆け付けたら、幸い視力は回復していたの  
でも、診察した医師に『血圧と糖尿のお薬をのんでいたので軽く済んだけど
一過性黒内症は脳梗塞の前兆だから今後とも気をつけて下さい』と言われたわ」
  汗5

それ以来、それまでのんでいらした、糖尿病薬のアクトスメルビンと、
高血圧薬のミカルディスに、脳梗塞再発予防のプラビックスが加わりましたね
「ここの薬局で『血小板が活発化するのを抑える』お薬だと説明を受けたわ」

血小板は本来、けがをした時の止血のためには無くてはならないものです
出血すると、血小板の形が変化して偽足を出してくっつきやすくなり(血小板凝集)
フィブリンなどと合わさって固まり(凝固)血栓となり止血しますが
傷口が修復されると、不要になった血栓は線溶により溶かされて掃除されます

血栓を分解する掃除屋プラスミンは、非活動的なプラスミノゲンとして眠っており
プラスミノゲンアクチベータ(t‐PA)に起こされて働き始めるのです
先程話題になったトラネキサム酸は、プラスミンにくっついて邪魔して
その仕事をさせないようにすることで、線溶反応を抑え、出血を防ぐお薬です

一方、t‐PAの働きを抑えるプラスミノゲンアクチベータインヒビター(PAI)
というものが体内からも分泌されており、肥満や糖尿病や高脂血症や
喫煙習慣
がある人では分泌量が増え、運動することで減ると言われます
「だから、糖尿病の人は脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすいと言われるのね」  冷汗1 

PAIの多くは脂肪組織で作られるので、200人の大学生に協力してもらって
調べたところ、若くて健康でも太っていると分泌量が多いことがわかりました
又、同一人物でも日内変動があり、朝の6時頃に分泌がピークになるので
脳梗塞や心筋梗塞などの梗塞性疾患は朝発症しやすいと言われています
「母の一過性黒内症も明け方起きたわ」  驚き1

心筋梗塞の治療は、今は経皮的冠動脈インターベンションが主流ですが
t‐PAを注射して冠動脈に詰まった血栓を溶かすやり方もあります  
このt‐PAの効果も午前よりも午後の方が効きが良く、血栓が溶け易いそうです

糖尿病があると、血小板凝集はしやすくなり、血液凝固因子は増え、
PAI分泌が増えて線溶能力は弱くなる、とトリプルの危険があるそうです
「ホントに母がトランシーノをのんでいたら危ないところだったかもね」  冷汗2

エストロゲンも凝固因子を増やしますので、ピルにも血栓症の副作用があります
「女性ホルモンでもPAIでも、何故そんなに危険なものを、体は分泌するの?」  驚き1 
昔は出血で死亡する危険が多く、人類は出血に関して保険を掛けているのです

例えば、止血の凝固反応はマルチステップで増幅しやすくなっていますし
血小板や凝固因子などの止血材料は、予想必要量の数倍~10倍も用意があります
「確かに血が止まらなくなったら出血多量で死んでしまうわね」  うへー

ところが、凝固を抑える反応や線溶には増幅システムがありませんし
アンチトロンビンやプロテインCやプロテインSといった凝固阻止因子は
必要最低限しか
備蓄がなく、血栓症には大変脆く出来ているのです
「血が止まり易いのと、血管が詰まりやすいのは、背中合わせなのね」  えへ3

朝PAI活性が強まるのも、狩猟民族の時代に夜中に狩りに出かけて、朝
ケガを負って帰ってもすぐに止血出来るように体内時計が進化した為と言われます
「小さい頃指をケガすると、母が包帯をきつめに巻いてくれて、ケガした手を
心臓より高く上げていなさいと言われて、その程度でも不思議と血が止まったわね」
  スマイル2

ところが、平和で戦争もなく、豊か過ぎて飽食の現代ではむしろ、出血による
失血死は減り、人々は、血栓により血管が詰まる梗塞性の病気で命を落としています
「そんなことになったら大変だから、母にもしっかりお薬のんでもらうわ」  汗

お母様の糖尿病薬のアクトスとメルビンには、PAI分泌を減らす効果もあり
血圧のお薬のミカルディスには、血小板凝集や血液凝固やPAI活性を抑える
効果
もありますので、血栓傾向に歯止めをかけてくれるかも知れません
「どおりで救急病院の医師が『いい薬のんでましたね~』と感心していたわ」  えへ5
 


捕まった犬
さる6月×日早朝、埼玉県○○市の交差点で一匹の犬が道路交通法違反の疑いで
逮捕・捕獲された  所有主の供述によると、同犬は、所有主がリードを外した
隙に、開いていたフェンス扉より脱兎の如く走り去り、赤信号を無視して道路を
横切った疑い
がもたれている  当時は交通量が少なく、通行中の車に大迷惑を
かけるなどの大事には至らなかったが、当局は当然の注意義務を怠ったとして
近々、お小遣い減額をも視野に入れて、所有主を書類送検する模様
尚、カーテン横に直径1.5センチの排泄物を留置したのも、同犬の仕業とみて
余罪を追及している

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プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

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