It's my job.

「先日大変だったの! 朝に、朝夕のむお薬と朝昼夕のむお薬をのんで
袋に戻す時にきっと逆に入れたんだわね。外出先で、お昼の分のお薬のもうと
出したら、朝夕のむお薬が出てきたのでびっくりしたわ~」 とAさん

「私ってそそっかしいのよ。
待合室でご一緒だった白髪のご老人が、お薬を一回分ずつ一つの袋に入れて
もらってるっておっしゃったんだけど、私にもお願いできないかしら?」
それは「一包化」又は「ワン・ドーズ」といいまして
お薬ののみ方が複雑過ぎて覚えきれない場合や、ご高齢の患者様の場合や
視力が弱いとか手元が不自由などの身体的理由のある場合などに
一包化するのが妥当であると医師が判断すれば、保険でしてもらえます

但し、少し技術料が嵩みますし、鎮痛剤や睡眠薬や便秘薬のように
のむかのまないかを、そのつど決めてのんでいるお薬がある場合は
一包化することで、その自己調節が出来なくなります

Aさんのお父さんがデイサービスに行かれる日に、お昼にのむお薬を
一まとめにする作業が大変とおっしゃっておられましたが、そういう場合こそ
医師にご相談なされば、一包化にしていただけるのではないですか?

「それが、こないだ、この薬局で目薬用の未使用のビニール袋を貰って
帰ったでしょ。今、あれにお昼の分の薬を入れて父に持たせてるの」
それは良いアイデアですね。目薬用の袋には遮光性のものもありますしね
お薬をシートから出してビニール袋に入れる場合には、吸湿性にご注意下さい
良ければ、乾燥剤もお持ちになられますか? 薬品用のものなので安心ですよ

朝・昼・夕・寝る前などの服用時点毎に、小さなブースに分かれている容器が
市販されていますので、Aさんも、その中に仕分けしておいて、お出かけの際には
お父さんのように目薬袋に入れて持って行かれたらいかがでしょうか?

お薬ののみ間違いや、のみ忘れを防ぐ為には、『服薬カレンダー』などに
服用したことをチェックするのも良い方法です。当薬局でもお配りしています
「ああ、こないだ頂いたけどいちいちつけるのが面倒臭くて使わなかったわ
そしたら、母が『これは便利だ』と持って行って、今母が使ってるみたい」

「そういえば、私が頂いた風邪薬で、色合いの似たのがあって紛らわしかった時
片方にマジックで印して下さったでしょ。あれのおかげで間違えなかったの
母がのんでいるお薬にもそっくりなものがあって、ちょくちょくのみ間違えると
こぼしてたので、あの時のことを思い出して、片方にマジックで印しておいたの
それからは、解りやすくなったって母も喜んでたわ」 親孝行な娘さんですね
医師もお薬の外見まではご存知無いので、似たようなお薬が重なって出ることもあります

Aさんは、うっかりしていても、しっかりしていらっしゃるので、どうやら
一包化にして頂くのは無理なようですね。ご希望でしたら、朝のむ薬、昼のむ薬
という服用時点毎に一つの袋にしましょうか? 料金もかかりませんし
「そうして頂くわ うっかり・しっかり・ちゃっかり・でごめんなさいね」
どんなに良いお薬をお出ししてものんで頂かなかったら効かないので
きちんとのんで頂けるように様々な工夫をこらすのも私共の仕事なんですよ
スポンサーサイト

都市伝説バスターズ

血液を固まりにくくする『バファリン』というお薬をのんで
いらっしゃる患者様が、ある日こんなことをおっしゃいました
「同じ薬をのんでる友達が教えてくれたんだけど
このお薬のんでいる人は納豆食べちゃ駄目なんだってね」

バファリンをのんでいらっしゃる方は納豆を食べても大丈夫です
納豆を食べてはいけないお薬で、バファリンと同じような作用
のものに『ワーファリン』というお薬があります
ワーファリンは血液を固まらせる作用のあるビタミンKを抑えること
で血液の流れを良くしますので、ビタミンKを沢山含む食品の
納豆やクロレラ、青汁、などを摂取すると作用が弱まってしまいます

バファリンは同じ名前の痛み止めが市販でありますが、成分が違い、
処方箋で出るものは、アスピリンという100年も前に発見された鎮痛剤で
大戦時、負傷兵にアスピリンを投与すると、痛みは治まるものの
出血が長引いたことから、かさぶたを出来にくくする作用、つまり血液を
固まりにくくする作用もあることが発見されました

その患者様のお友達はきっと『ワーファリン』をのんでいらして
『血液を固まりにくくする』という作用と『・・ファリン』という
言葉の響きが似ていることから、同じお薬だと勘違いされ
何も知らないお友達に知らせてあげなくちゃという使命感から
うちの患者様にそのようにおっしゃられたものと思われます

こういった類のことは他にも枚挙にいとまが無いくらいあります
「劇薬は赤いシートに入ってるんだってね」とか
「これは強い胃薬だから二ヶ月しかのんじゃいけないんだってね」とか
「筋肉痛おこすのはコレステロールのお薬のせいなんだってね」とか

それらはまるで薬局にまつわる『都市伝説』のようです
『薬局都市伝説』は、善良な人々の善意により広められ
部分的には正しかったりするので、いかにも信憑性があるかのように思え
迷える子羊のような患者様方の心を蝕んで行き、必要も無いのに
大好きな納豆を食べずに我慢なさっている方が出てくるのです

私共の仕事は、ビタミン剤を劇薬と思って恐る恐るのんでおられる
患者様に「劇薬の棚は確かに赤く印しますが、このお薬が赤いシートに
入っているのはただ単に光に弱いからなんですよ」と説明したり
胃酸を抑えるお薬のおかげでずいぶん楽になったけど、あと2週間しか
のめないと悲しんでおられる患者様に「胃酸がこみ上げてきて胸焼けがする
タイプの方ならばこのお薬ずっと出してもらえますよ」と安心させたり
ゴルフのやりすぎで筋肉痛になってるのに、コレステロールの薬のせいだと
思いこんでいらっしゃる患者様にシップを張るよう勧めたり、すること

そうです、私達薬剤師は『薬局都市伝説バスターズ』だったのです
もしも、怪しいなと思うような薬にまつわる噂を耳にされたら
是非 『薬局都市伝説バスターズ』 にご相談下さい

調剤薬局で働く薬剤師のブログです

調剤薬局での患者様からのよくあるご質問や、
薬局からお伝えしたいことを書きたくてブログを始めました。

このブログが患者様の薬に対するご理解の一助に
なってくれれば幸いです。

「別の病院でこの薬を食前にのんでいたけど
今回の先生には食後と言われた。どちらが正しいの?」
と聞かれることはよくあります。

お薬の中には、食前にのんだ方がいいもの、
食後にのんだ方がいいもの、どちらでもいいもの
があります。

空腹時にのんだ方が吸収が早いとか、食前にのむことで
食事の吸収を遅らせて血糖の急激な上昇を抑える作用のあるもの、
などは食前にのむ必要があります。
朝起きたらすぐにコップ一杯の水でのんで、その後三十分は横に
なっては駄目という早起き奨励型のお薬は多分、骨を丈夫にする
お薬ですね。
逆に油にとけやすいお薬などでは食後にのんだ方が食べ物と
混ざって吸収が良いというものもあり、
胃にさわりやすいお薬なども食後にのめば比較的安全です。
食前でも食後でもともかく忘れず一定間隔で服用さえすれば良い
というお薬もあります。
他のお薬と一緒に飲むと、相手のお薬の吸収の妨げになるので
のむ時間をずらした方がいいという一匹オオカミのお薬もあるのです。

同じ一粒のお薬でものみ方によって効き目が違ってくるのですね。
分からないことは、遠慮せずかかりつけの薬剤師に尋ねてみましょう。
間違ったのみ方をしていてせっかくの効き目がうすれたら勿体ないです。
その為にも、かかりつけの薬剤師を作りましょう。
患者様の中には「色々質問して、煩わせてしまって悪かったね」と
申し訳無さそうにされる方もいらっしゃいますが、薬剤師はその為に
いるのですから、どんどん質問して下さって結構です。
みなさんの街の薬剤師もきっと喜んで答えてくれますよ。
あなたの街の薬剤師をよろしく!
プロフィール

フロル

Author:フロル
調剤薬局で働く
薬剤師です

興味のあることは
(昔)パッチワーク
   お菓子作り
   ベランダ・ガーデニング
(現在)糖尿病
    手料理
    パン屋さん

 2014年~ 多肉植物
 在宅を細々始めました

自分の勉強の為にブログを書いています

カテゴリ
エコライフ

powered by ブログパーツファクトリー
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード